安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キャロル・スローン SOPHISTICATED LADY

2019-04-17 20:03:51 | ヴォーカル(A~D)

通勤経路に当たっている長野電鉄長野駅の改札前には、地場産品コーナーがありますが、そこに「ふきのとう」が登場しました。北信濃や上越も春になってきたのかと写メに撮ってみました。朝の太陽の光も明るさを増してきていて、長野でも本格的な春が近そうです。駅の前なので「Take The A Train」(A列車で行こう)から始まるアルバムを。

CAROL SLOANE (キャロル・スローン)
SOPHISTICATED LADY (Trio  1977年録音)

     

先日、トミー・フラナガン・トリオの「Night at The Vanguard」(Uptown)をジャズ喫茶「アンの家」(松本市)で聴いていたら、フラナガン(p)の演奏はもちろん、ジョージ・ムラーツ(b)のサウンドとスイング感の素晴らしさに圧倒されました。キャロル・スローンのこのアルバムでは、そのジョージ・ムラーツ、そしてローランド・ハナが歌伴のお手本ともいえるような演奏を行っています。

メンバーは、キャロル・スローン(vo)、ローランド・ハナ(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、リッチー・プラット(ds)。1977年にニューヨーク・ジャズ・カルテットの来日に同行してきた歌手が、ジョニー・ハートマンとキャロル・スローンで、スローンは初来日でした。その際に録音されたのが当アルバムで、伴奏は、そのニューヨーク・ジャズ・カルテットからフランク・ウェスを除いた3人が当たっています。

デューク・エリントン曲集です。「Take The A Train」、「I Let A Song Go Out Of My Heart~Do Nothin' Till You Hear  From Me」、「Solitude」、「Satin Doll」、「In A Sentimental Mood」、「It Don't Mean A Thing」、「Sophisticated Lady」、「Mood Indigo」、「Prelude To A Kiss」、「Jump For Joy」、「Come Sunday」、「Take The A Train」の12曲。スローンは、自分のアルバムにエリントンの曲を必ず入れていますが、これは全曲そうで、念願がかなったアルバムでもあります。なお、「Take The A Train」は、ビリー・ストレイホーンの作曲です。

キャロル・スローンの歌に加え、ローランド・ハナ(p)以下の伴奏も傑出した素晴らしいアルバム。最初の「Take The A Train」では、出だしのピアノ、ベースから鳥肌もので、スローンもスキャットを交えて盛り上げます。バラードの「In A Sentimental Mood」では、しっとりとしたスローン(vo)の歌と、ハナのピアノ、ムラーツの弓弾きによるベースが雰囲気を醸し出し、一転「It Don't Mean A Thing」や「Jump For Joy」では、ムラーツのベースにのってスローンがスイングしています。企画、録音、歌詞の掲載など制作面もよく、当時のトリオレコードに感謝。

【長野電鉄長野駅改札前の様子】

改札の手前に物産販売コーナーが設けられています。

ふきのとう

なの花

かきな

【トミー・フラナガン Night at The Vangurad】

   

トミー・フラナガン(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、アル・フォスター(ds)。録音は、ルディ・ヴァン・ゲルダーです。フラナガンが、ベニー・ゴルソン作の「Out of The Past」を取り上げているのが嬉しい。大好きな曲です。

自宅で聴いているところです。松本市のジャズ喫茶「アンの家」で、英国製のロジャースのスピーカーで聴かせてもらったのですが、バランスのとれたよい音で鳴っていました。