安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

トニ・ソラ「NIGHT SOUNDS」と居酒屋「まんてんふぁーむ」のランチの話題

2020-08-26 20:05:00 | テナー・サックス

ランチに蕎麦を食べようと街に出たのですが、その蕎麦屋さんが臨時休業だったので、初めて「まんてんふぁーむ」にランチで入りました。こちらのお店は居酒屋で、夜の営業が主体ですが、昼の定食もメニューが豊富なせいか、近くのサラリーマンと思しき方が続々と入ってきました。「夜の音」というタイトルのアルバム。

TONI SOLA (トニ・ソラ)
NIGHT SOUNDS (SWIT  2000年録音)

   

トニ・ソラ(ts, 1966年生)は、バルセロナ出身で、ベン・ウェブスターやズート・シムズを思い浮かべるサックス奏者です。スコット・ハミルトンと共演した「Eight Reasons」(Swing Alley)を聴いて知ったのですが、それはハミルトンの素晴らしさばかりが目立ち取り上げませんでした。本作はまずまず気に入っています。

メンバーは、トニ・ソラ(ts)、イグナシ・テラザ(p)、Manuel Alvarez(b)、Oriol Bordas(ds)。イグナシ・テラザ(p)は、アンドレア・モティス(vo, tp)の伴奏でコットン・クラブに出演したときに聴き、こんな才能がスペインにいるとはと驚いたのですが、その印象は本作でも変わりません。

曲は次のとおり。

1  The End Of A Love Affair (Edward C. Redding)
2  You've Changed (Carl Fischer)
3  Just In Time (Jule Styne)
4  Quintessence (Quincy Jones)
5  My Romance (Richard Rogers)
6  Afternoon In Paris (John Lewis)
7  Ciao Ciao (Stanley Turrentine)
8  Do Nothing Till You Hear From Me (Duke Ellington)
9  When Sunny Gets Blue (Marvin Fisher)
10 Nights Sounds Blues (Toni Sola)
トニ・ソラの自作が1曲ありますが、あとは概ねスタンダード曲。スタンリー・タレンタインの「Ciao Ciao」というソウルフルな曲を取り上げたのは、意外です。

ト二・ソラ(ts)とイグナシ・テラザ(p)の滋味に富んだ演奏が楽しめます。温かい音でトリッキーなところがなく、モダンジャズ初期を想わせる内容で、タイトルどおり、夜のバーやマイルームで聴くのに適しています。ソラとテラザのプレイが印象に残るのは、バラードの「The End of A Love Affair」や「Quintessence」、グルーヴィーな「Ciao Ciao」、テンポが速くてびっくりした「Afternoon In Paris」あたりです。灯りを落としてじっくりと聴きたい一枚。

【まんてんふぁーむ】

住所:長野県長野市南長野1175-6  八雲ビル 2F
電話:026-219-2919
ホームページ:mantenfarm

居酒屋ですが、ランチのメニューも豊富です。

本日(8月25日)の日替わりは刺身定食です。

カウンターに腰かけました。夜は小上がりが中心でしょうか。

メニュー。ウナギの蒲焼定食が安い。これ見たら、たまには鰻が食べたくなりました。

刺身定食です。

お魚の種類、量ともに長野市内ではいい方かもしれません。御馳走様でした。


西東三鬼著「神戸・続神戸」(新潮文庫)を読みました。

2020-08-25 20:07:57 | 読書

書店で手に取り、読みだしたらとまらないので購入した文庫本です。

   

(著者略歴)

西東三鬼(1900年~62年)の略歴ですが、岡山県に生まれ、日本歯科医専卒業後、シンガポールに歯科医院開業、帰国後33歳で俳句を始め、新興俳句運動に注力。1940年いわゆる「京大俳句事件」で検挙。42年に東京から神戸に転居。終戦後、現代俳句協会を創設。「旗」、「夜の桃」といった句集がある。

(裏ページにある本書の紹介)

   

(感 想)

この本は、第二次世界大戦中と戦後直後の神戸を舞台に国籍不明の人々が織りなすエピソードが連続して、稀にみる面白さです。登場する中では、エジプト人のマジット・ジルバ、その日暮らしの原井さん、バーのマダム(後に赤坂のナイトクラブのマダム)C子さんといったキャラクターが印象に残ります。

著者自身も流浪歴があって、懐の広さなど、ちょっと常人離れしたところがあります。『彼等や彼女等は、戦時色というエタイの知れない暴力に最後まで抵抗した。~共通の信仰は、「自由を我等に」であった』(111p)。西東三鬼もそのような気持ちで過ごしたに違いありません。

神戸の街について、『神戸の夏は季節風の西風が吹く』とか『何しろ、全市が闇商人の巣みたいな街だから、不思議な品物がよく現われた。』など、凝縮された文章で語ったところも記憶に残りました。小説みたいなノンフィクションですが、そう長くないので、さっと読めるのもよかった。


cafe AROME(アローム)でモーニング(安曇野市穂高有明)

2020-08-24 20:05:36 | グルメ

安曇野市ではコメダ珈琲のモーニングにたまに行きますが、朝8時から営業している喫茶店「AROME(アローム)」を見つけたので、初めて出かけてきました。自宅から車で17~18分の距離ですが、8時15分に着いたにもかかわらず既にお客様が2組いました。

メニューを見たら美味しそうだったので、ハムエッグのセットを頼みました。厚切りのパンはボリュームがあり、しっかりとした朝食になりました。スイーツ類も種類が豊富で、次回は時間を替えてランチなどにでかけてみたい。

看板。写っている道路は山麓線で、アートヒルズのすぐ近くの場所です。

建物外観

入口

店内。冬はこのストーヴが活躍するのでしょう。

振り返って入口方向

天井が高く、梁を見せています。小さなスピーカーからは、そう大きくはありませんが、しっかりとジャズやジャズヴォーカルが流れていて、それも気に入りました。

ウッドデッキにもテーブルと椅子がありました。あとからきた2組はそこへ座りました。早朝からやっているところが少ないためもあり、人気があるのでしょう。

ハムエッグのセット。

目玉焼きが2つと大きなベーコン2枚。ポテトサラダとヨーグルトがついています。

パンは厚くて大きい。

ブレンドコーヒーをいただきました。丁寧に淹れてある感じです。

駐車場から南に向かって撮影。道の反対側にアートヒルズの駐車場があります。

【カフェ AROME(アローム)】

住所:長野県安曇野市穂高有明8148-5
電話:0263-87-8622
ホームページ:cafe arome  (食べログのページです)


セルジオ・メンデス「THE SWINGER FROM RIO」とギャラリーシュタイネの話題

2020-08-23 20:08:28 | ピアノ

暑いので今週末は遠出をせずに、安曇野市界隈で過ごしていました。久しぶりにギャラリーシュタイネへ行ってウエダキヨアキさんの陶器の展示などを見てきました。午前中にビーバーで草刈りをやったので、暑いし疲れたのですが、シュタイネで珈琲をいただき一息つきました。ほっとするボサノヴァ作品。

SERJIO MENDES (セルジオ・メンデス)
THE SWINGER FROM RIO (ATLANTIC  1964年録音)

   

セルジオ・メンデス(P, 1941年生)は、「マシュ・ケ・ナダ」やビートルズのカバー「フール・オン・ザ・ヒル」、「デイ・トリッパー」といったヒット曲で知られるボサノヴァ系のミュージシャンですが、初期にはややジャズ系のピアノも弾いています。

メンバーは、セルジオ・メンデス(p)、アントニオ・カルロス・ジョビン(g)、Sebastiao Neto(b)、Chico Batera(ds)、フィル・ウッズ(as)、アート・ファーマー(Flugelhorn)、ヒューバート・ローズ(fl)。ジョビン(g)をフューチャーしていますが、ウッズやファーマーといったジャズ系ミュージシャンが加わっているのも注目されます。

曲目は次のとおり。

1  Maria Moita 
2  Sambinha Bossa Nova
3  Batida Diferente
4  So Danco Samba
5  Pau Brazil
The Girl From Ipanema
7  Useless Panorama
8  The Dreamer
9  Primavera
10  Consolocao
11  Favela
「So Danco Samba」や「The Girl From Ipanema」といったアントニオ・カルロス・ジョビンの曲がほとんどですが、「Pau Brazil」はセルジオ・メンデスの自作曲、「Maria Moita」と「Primavera」はカルロス・リラの作曲です。

暑い毎日が続くので、涼しげなボサノヴァを聴こうと取り出しました。フランス盤なので、ジャケットがアメリカ盤とは異なりますが、こちらのほうがお洒落な気がします。セルジオ・メンデス(p)とフィル・ウッズ(as)のソロが爽やかな「So Danco Samba」や「The Dreamer」、ヒューバート・ロウズ(fl)がフューチャーされる「Pau Brazil」や「Primavera」、「Favela」とジャズ系ボサノヴァが楽しめます。とりわけ「Favela」におけるロウズ(fl)のソロは聴き応えがあります。

【ギャラリーシュタイネ】

住所:長野県安曇野市穂高有明736017
電話:0263-83-5164
ホームページ:Galerie Steine

外観

入口。ウエダキヨアキ展が開催中です。

ウエダキヨアキさんの作品。ゴージャスで華やかで明るい感じがします。カップが一つほしい。

別の作家のガラス製品。グラスがよさそう。

長谷川さんの作品。コーヒーカップなどを持っていますが、別の絵柄のものが展示されていました。

珈琲をいただきました。器はウエダキヨアキさん制作になるものです。女性に人気のある作家だそうです。

庭を眺めながら寛ぎの一時。


セキスイハイム・住友林業・積水ハウスの街中の家を見学

2020-08-22 21:52:39 | 住宅

安曇野市の家(実家)が傾いているので、どうしようか考慮中です。取り壊して新築も選択枝なので、勉強しています。

今日は、ハウスメーカーの現地見学会があったので、等身大の家を見るために出かけてきました。分譲地や街中にある家を見学させてもらいましたが、どちらも敷地の形がよく、高低差がなく水平で整っていました。

積水ハウスは布基礎ですが、セキスイハイムと住友林業はベタ基礎です。安曇野市の家は敷地に高低があるのでベタはもちろん布基礎でも予算がかなりかかりそうで、この点は頭が痛いところです。

(セキスイハイム1)

松本市の分譲地内にある木造(2×6の構造)の家。

まずまず広い

和室。4.5畳は仕方ないとしても、床の間の上が収納になっていて、その左も壁がきているので、窮屈そうでした。

階段は急でした。下にトイレがあるので、急になるそうです。こう配を緩くするには、階段下の利用は背を低くした方がよさそうでした。

分譲地内では盛んに工事が行われていました。ユニットが工場で作られるので、現場施工期間は3ヶ月くらいだそうです。他のハウスメーカーや工務店だと6ヶ月くらいなので、早いです。

(セキスイハイム2)

建て売りで売りに出されているセキスイハイムの木造住宅です。1とは場所が違います。延べ床面積 118.30㎡(約36坪)

玄関は結構広く感じました。

キッチンダイニングとリビングがやや分離されていました。十分な広さがあればこれもよさそうです。

リビングの壁。ここにテレビを設置すると思われます。

ダイニングには作り付けのカウンター(机)があり、いろいろと使えそうです。

ボウウインドウが設置されています。広がりは出ますが、構造的に強度は大丈夫なのでしょうか。

和室代わりの板の間。狭い和室を作るなら板の間の方がよいのかもしれません。

洗面とお風呂は結構広い。

二階の寝室。奧はウォークインクロゼット

階段のこう配は急でした。階段下はトイレになっています。

(住友林業構造見学会)

住友林業は、構造の見学会で、建築中のお宅を見ることができました。

壁の作りや軒の作りは、なかなかよいです。

大きな柱が立っていますが、これが住友林業の特徴だそうです。

在来木造の広々とした豪邸でした。窓も天井までとれるので余計広く感じます。

現場は整理されていてきれいだと思いました。住友林業の施工は、こちらのお宅では良さそうです。

(積水ハウス)

木造の分譲住宅です。太陽光発電施設が設置されているなど、設備は充実しているそうです。

約36坪です。

合理的な形ですが、中に入ってみるとメーターモジュールのためか、廊下やトイレが広々としています。部屋も作りがよい感じがして、さすがにトップメーカーだと改めて思いました。中は駆け足で、写真は取り忘れました。

縁側もいい感じです。

外構も大事です。玄関のところの階段の高さがなくてよいです。家の中の階段のこう配もゆるいものでした。

積水ハウスの広い分譲地です。

お隣は、鉄骨造りでしょうか。デザインがきれいです。

いくつか回りましたが、廊下の幅や階段はゆとりがほしいものです。この点では、メーターモジュールを採用している積水ハウスがよいのですが、ハイムも住友林業も廊下の幅は広げられるようです。敷地の形や平らであることの重要性も認識できて、たいへん勉強になった見学でした。