Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

G.W.ブッシュとエイハブ船長

2007年02月22日 07時24分41秒 | Weblog
米、イラン空爆計画を策定か=核・軍施設が攻撃対象に-BBC(時事通信)
 このニュースで、わが母校コロンビア大で教鞭を執っていた故エドワード・サイードの指摘を思い出した(巽孝之「『白鯨』アメリカン・スタディーズ」p97より孫引き)。
 エイハブ船長は、自分を傷つけた(片脚をもぎとった)白鯨を追跡することに脅迫的(ママ)な情熱を燃やし、どのようなことが起ころうが、地の果てまでも追いかけようとした男でした。小説の最終場面で、エイハブ船長は、自身の銛のロープに絡めとられて白鯨に巻きついて海に引きずり出され、明らかに死の運命に向かいます。ほとんど自滅的といってよい最終場面でした。さて、今回の危機のはじめの時点でジョージ・ブッシュが公衆に向けて放った言葉-ーー「殺してもいいから捕まえろ」とか「十字軍」とかですーーーが示唆するのは、国際ルールに従ってこの男に裁きを下すための思慮深いステップというよりは、むしろなにか黙示録的なもの、それ自体もまた犯罪的な残虐行為と同列に並ぶようなものです。それは事態をさらにずっと悪化させるだけのことでしょう。ものごとには、つねに結果が伴うものですから。(邦訳「戦争とプロパガンダ」みすず書房)

 下のブログも参考になる。
大統領はエイハブ船長?
コメント
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