今の40歳前後「非正規・未婚者」が抱く深い憂鬱 生活苦の「新しい中年クライシス」が起きている
「「新しい中年クライシス」とは、若い時代に望む仕事に就くことができず、その不利さが中年期まで持ち越されてまともな収入のない人々の苦悩である。結婚もままならないといった状況にもある。
中年期には心の問題が生じ、あるいは精神上で苦しむ時期だが、究極の証拠としては中年の自殺が多いことがあげられる。」
「ロスト・イン・トランスレーション」の中で、シャーロットはボブに、ミドルエイジ・クライシスを克服する方法として、「例えば、ポルシェを買うこと」を提案する。
このように、ミドルエイジ・クライシスといえば、少なくとも表面上、仕事で成功をおさめ、家庭もうまくいっている中年男性の心にぽっかり空いた穴のようなものを意味していたのだが、現在の日本では、違うタイプのミドルエイジ・クライシスが蔓延しているらしい。
これは、言うまでもないことだが、就職氷河期世代の苦境を指している。
橘木俊詔先生が指摘しているように、「就職氷河期にいい仕事やいい企業に就けなかった人は、中年になってもその不利さを挽回できないので、苦しい生活を強いられている人が相当数いる」のである。
だが、最近の情勢を見ていると、氷河期世代だけではなく、やがて「コロナ世代」の問題も出てくるように思える。
というのは、コロナ問題による新卒採用の停止が蔓延しているし、整理解雇の事案を見ると、非正規雇用労働者が真っ先に対象にされているからである。
「「新しい中年クライシス」とは、若い時代に望む仕事に就くことができず、その不利さが中年期まで持ち越されてまともな収入のない人々の苦悩である。結婚もままならないといった状況にもある。
中年期には心の問題が生じ、あるいは精神上で苦しむ時期だが、究極の証拠としては中年の自殺が多いことがあげられる。」
「ロスト・イン・トランスレーション」の中で、シャーロットはボブに、ミドルエイジ・クライシスを克服する方法として、「例えば、ポルシェを買うこと」を提案する。
このように、ミドルエイジ・クライシスといえば、少なくとも表面上、仕事で成功をおさめ、家庭もうまくいっている中年男性の心にぽっかり空いた穴のようなものを意味していたのだが、現在の日本では、違うタイプのミドルエイジ・クライシスが蔓延しているらしい。
これは、言うまでもないことだが、就職氷河期世代の苦境を指している。
橘木俊詔先生が指摘しているように、「就職氷河期にいい仕事やいい企業に就けなかった人は、中年になってもその不利さを挽回できないので、苦しい生活を強いられている人が相当数いる」のである。
だが、最近の情勢を見ていると、氷河期世代だけではなく、やがて「コロナ世代」の問題も出てくるように思える。
というのは、コロナ問題による新卒採用の停止が蔓延しているし、整理解雇の事案を見ると、非正規雇用労働者が真っ先に対象にされているからである。