Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

自立と依存

2021年12月15日 06時30分25秒 | Weblog
選手団含め一切派遣せずの「劇薬」も。北京五輪外交的ボイコット問題で「親中」ドイツの判断に熱視線
 「中国とドイツの紐帯は「自動車」
「親中関係はメルケル政権最大のレガシー(遺産)」との指摘もあるが、それも数字をみれば納得がいく。
 メルケル前首相在任中の変化にしぼってみるとわかりやすい。ドイツの貿易額に占める中国のシェアは、2005年の4.4%から2020年の11.4%へと3倍近く拡大している【図表1】。

 「メルケル前首相も政権初期には人権という価値観をめぐって中国と対立したことがあった。有名な「ダライ・ラマ事件」だ。
 ・・・ジャーナリスト・佐藤伸行氏の著書『世界最強の女帝 メルケルの謎』によれば、中国はドイツ閣僚の訪中を拒否するなど外交行事をあからさまにキャンセルしたり、在中国駐在員の取り扱いをめぐって嫌がらせをしたりしたという。
 両国の関係は紆余曲折を経て何とか修復に至るものの、メルケル首相はそれからダライ・ラマ法王に二度と会っていない。中国の機嫌を損ねるような挙動を極力避けるように徹したとも言われる。


 当ブログでは、「自己決定できる個人」の養成を国家・社会が推進しているドイツの在り方を取り上げてきた(業後のビールは誰と飲む?など)。
 もっとも、「自己決定できる」ための前提として、「経済的な自立」が必須であることは間違いない。
 ここでの問題は、ドイツという国が、「経済的な自立」を達成していると言えるかどうかということである。
 上で引用した記事では、特定の相手国との経済的な依存度が高くなりすぎると、政治的な自立を保ちにくくなることが指摘されている。
 つまり、オリンピック問題について言えば、ドイツにとって「政経分離」は困難ということである。
 考えてみれば、ドイツ人が残業をしなくても相応に豊かな暮らしが出来るのは、「中国のお客さんが自動車を買ってくれるから」なのかもしれず、そうであるとすれば、手放しでドイツを礼賛するのは難しいという気がする。
 
コメント
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