曲目・演目
ルトスワフスキ:小組曲
ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21
ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op.92
2021年のショパン・コンクールの覇者であるブルース・リウがショパンのコンチェルトを弾くというので、さすがに大入り満員。
だが、当初予定されていたオーケストラとリウの共演による「ショパン:ポーランドの民謡による大幻想曲 イ長調 Op. 13 」が、「演奏者の強い希望により」オーケストラのみによる「ルトスワフスキ:小組曲」に差し替えとなっており、ちょっと残念。
多忙でリハーサルの時間もおそらく十分取れないであろうリウへの配慮ではないかと勘ぐったりもする。
さて、ショパンのコンチェルト2番だが、私個人は、(2楽章は別として)あまり好きな曲ではない。
1楽章の完成度とはレベルが違うような気がするのである。
リウの演奏は、予想通り、緩急のついた見事な完璧な演奏であった。
アンコールの1曲目は「ラ・カンパネラ」だが、これも見事な演奏で、特に小指と薬指のタッチの強さが目に付いた。
昨年彼のソロ・コンサートに行ったとき、「和音の美しさ」(割れて聞える場面が皆無)に驚いたのだったが(リーとリウ)、その理由は、どうやら小指と薬指の強さにありそうな気がする。
「ショパン・コンクールで優勝するためには、小指と薬指を強化すべし」ということかもしれない。