指揮=ローター・ツァグロゼク
ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 WAB 105
ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 WAB 105
演奏時間約81分という長い曲で、見た感じでは、最前列を含めて結構な数のお客さんが途中で眠りに落ちていたようだ。
ネットなどでみると、ブルックナーについては、クラシック愛好家の中でも好き嫌いが分かれるようで、私はおおむね”苦手”である(ベルリンからバイエルンへ)。
もっとも、曲ごとに好き嫌いは別れており、好きな曲もある。
これまでは、
・4番 → ◎
・7番 → ✕
・9番 → 〇
だった。
だが、今回は、
・5番 → ✕
という印象である。
だいたい長すぎるし、楽章によっては、”ノイジー”という印象だけで、メロディーが殆ど記憶に残らないことすらある。
なので、終演後のブラボーの嵐を見ると、自分だけ別の惑星に来たのではないかという、なんとも言えない疎外感を感じたのである。
これが「食わず嫌い」に過ぎず、もっと聴けば好きになっていくのか、あるいは「アレルギー」であって、聴くたびに拒絶反応が強くなっていくのかは、何とも言えない。
ちなみに、「音楽の好みは一般的に13〜16歳の間に決まる」、「30代になると音楽への好奇心が薄れてしまう 」らしいので(音楽的嗜好、10代には確立 30歳から関心薄れ)、これからブルックナーの5番が好きになるというのは難しいのかもしれない。
私ですらこういうありさまなので、短い音楽ばかり聴いている最近の若い人たちが、大人になってからブルックナーにハマる事態は想像しにくい。
・・・それにしても、ブルックナーに熱狂する人たちは、14歳くらいの時に聴いていたのだろうか?
たっぷりと時間のある人でないと聴けないと思うので、おそらく、受験戦争などとは縁の無い人たちだったのではないだろうか。