パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「大人から見た子ども」(メルロ・ポンティ)

2022年01月13日 10時17分17秒 | 

お正月にはお年玉を目的にちびっこがやってくる
ここ2年ばかりはコロナのせいで、それも出来なくなっているが
お年玉は現金書留で送ることにしている

それでも生まれたばかりの赤ちゃんを見せに来る家族もある
ようやく首が座って何かを見ている様には見える
彼の頭の中はどんなのだろうか?
そんな疑問を真正面から扱ったのが「大人から見た子ども」(メルロ・ポンティ)だ

昨年末、リアル書店で購入した本で、相性が良さそうな印象のあるメルロ・ポンティ
の書いたものという点と、最近関わっている子どもたちの勉強の時間、子どもたちは
どんな気持ちでいるのだろうか?との興味で購入した

この本は予想以上に面白い
だが、この本はどのジャンルに入るのだろうか
心理学?
それともメルロ・ポンティの得意とする現象学に基づく哲学?
無意識のように見える子どもも他者との関係で
システム的に成り立つとするなら社会学の要素も?
やはり教育学?

無理やりジャンルに押し込んでわかったつもりになるのは生産的ではない
学者でもなんでもない本を読むだけの自分の立場とすれば
肝心なのは「それが面白いかどうか?」という点だけだ
その意味では、この本はくじ引きに当たったようなものだ

小さな子が何かを見て感じる(そして反応する)
その子が自分以外の子どもをみる
彼は自分以外の人も自分と同じような感じ方している
と解釈するのは、あまりにも大人の解釈法を当てはめすぎている
このような考え方とか、その理屈の正しさを証明しようとする過程が面白い

最近は本は書いてあることの正しさを求めるよりも
その結論に至る過程とかアイデアが面白いと思えている
だから過度に本の主張を受け入れることはない
ここは違うな!といった気持ちで読めることも多くなっている

読了まであと少しになったこの本は、今年3冊目となりそうだが
読書に関しては、今年のスタートはいい感じ

 


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