昨日、豊川市の勤労福祉会館で行われた講演会に行ってきた
「穂の国 まちづくり塾 講演会」と題され、講師は
ローマ法王に地元の米を食べさせたとかTBSテレビドラマ
「ナポレオンの村」の主人公モデルとされる高野誠鮮(たかのじょうせん)氏
自分がもっと若くて物事を素直に吸収する時期だったら
大いに刺激を受けることになったと思われるが、少しばかり年令を重ねて
ひねくれた性格になってしまっているので興味の視点は少しばかり
本筋とは違うところに向かった
高野氏は公務員で、自作の農産物を自分で価格をつけ販売する
システムを作り上げたが、(その過程、宣伝方法としてローマ法にお米を)
このスーパー公務員といって良いかもしれない高野氏とは別の人の話を数ヶ月前聞いた
それは元ナンパ師と自称する長野県塩尻市のスーパー公務員 山田崇氏
地元新城市で行われた講演で、情けないことに、いつもの面白かったな
くらいの記憶しかないが、今回の話を聞いてフト感じたことがあった
それは「やりきってしまう性格」について
ふたりとも(どうやらお互い知り合いのようだが)とてもパワフルだ
思い込みが激しく、失敗なんて当たり前、回りをひっかきまわす
(よそ者、わか者、ばか者が思い浮かぶ)
彼ら二人は最初から地元に住んでいてい地元のことを考えていたわけでない
偶然か必然か、彼らは他所の土地でそれなりの社会的に厳しい戦いを経験してきた
(しかも生き馬の目を抜くといわれる東京で)
その闘いの中では負けたり、挫折するのは当たり前の状態 、つまりはお役所の
無難に、、などという発想は最初から存在しない
決済の問題をふたりとも口にした
山田氏はいちいち決済をもらうのは面倒で、決済を受ける必要のない時間外の活動を
主力に(?)行った
高橋氏も60万円の抽象的な使用目的の予算を確保し、即断即決のシステムを彼なりに使った
つまり、お役所の合議制による責任の所在がハッキリしないような
テンポの遅いシステムにNOの判断をした
お役所と話をする時の違和感は民間の発想とは違う点だ
民間は、今までしたことのないこと(事業)をリスクを覚悟して
それ故に上手く行けば実りも大きいこととして、勇気を持って取り組む
責任は全て自分にかかってくるからできるだけ失敗しないように考える
途中少しでも怪しい状況が出てくると、必死に考え、行動を起こし
それこそ試行錯誤の繰り返しで、結局は知恵となるノウハウを身につける
一方お役所は、前例主義、危険回避主義
そのための勉強会はしっかりするが実行が伴わない ことが多い
一方的に民間の方法が良くてお役所仕事が悪いけではないがこうした傾向があるのは事実
現在、スーパー公務員とか地域を変えた人物として各地で講師役を依頼される
この二人がどこか似通った性格であるのは、多分必然なんだろうと思われる
まちづくりのことを考えると(真面目にというよりぼんやりと考えると)
いつも思うのは、「それを誰がやるか」という問題
行政主導でシステムをつくってもどうもうまくいくイメージが浮かばない
行政主導はやらされ感が強く、責任も曖昧で、達成感もないようで、時間だけが過ぎていくようで
どの地区にも、この二人のような性格の境遇の人物がいるとする
この二人は「ピッチャーで4番」のような人だ
いい意味で目立ちがりや、人からあれこれ指図を受けるのが好きじゃない
自分で考えたことをしたい、、、といって首長になるよりは現場でリアルに
反応を感じたい、、
そこで少し考えてしまうのは、もしこの地区(新城市)に彼らのような人物がいたとしたら
自分は(その立場でも何でもないが)彼らの資質を見抜いて責任ある立場と
権限を与えたかどうか、、という点
「ピッチャーで4番」のような面倒くさい人を素直に認めることが出来たか、、
というと、少しばかり自信がないかもしれない
でも、若干わかったことは世の中を変えるのは「ピッチャーで4番」
みたいな人なのかもしれないということ、、
高野氏は上司に恵まれたのかもしれない
「犯罪以外は俺が責任を持つ」といって信頼して任せてくれた人の存在
山田氏もあれだけ自由に活動出来ているのは(彼自身の実績のせいもあるが)
彼を手のひらの上で動かしている(?)かも知れない人が存在しているかもしれない
それから二人に共通するもの、それはセンス
広報に対する「言葉」と「手段」に対するセンス
これはどうも勉強してどうなるのもじゃないところもある
センスがあって、馬力があって、逆境に負けないで、私心のない人
そんな実務に長けた人、、新城市に出てこないかな、、
(出てきたら見抜けるだろうか、、、肝心な人々は、、、)
ところで、昨日の講演会の若い人の感想を見ると(SNSなどで)
心揺さぶられているようでその素直さや柔らかさが、、、ちょっとうらやましい
それから彼らに時間がたっぷりあるということにも、、
おっさんにできることは、ちょっとの失敗には目をつぶってあげることかな
「大化けする可能性のある人物」を認めてあげるみたいな、、
ないものねだり、、かな