新城市には「若者議会」というシステムがある
16歳から29歳までの若者が公募で集まり、各人がいくつかのグループに分かれ
グループで討論されたことについては予算提案権を持ち予算の使い道を政策立案する
それを市長に答申し、市議会の承認を得て、市の事業として実施される流れとなっている
他の自治体に誇るべきシステムとの評価がある一方、当事者である新城市民の評価は果たしてどうなのか
この会議自体の運営に少なからずの費用がかかっていることもあるので、少しばかり気になってしまう
新城市の若者議会について新城市民が語ることは難しい
それは、これに否定的な意見を述べることは
若者の可能性を否定することになると
無条件に思われてしまいそうになるからだ
だが税金の中から少なくない金額を費やしている以上は
それを緩い見方をすることは、若者に対しても失礼に当たると思う
以前、こんな話を聞いた
若者議会で答申した内容については、若者たち本人が少しばかり自信がなかった
社会経験が足りず、少しばかり思いつきのような案に、果たして市のお金を使って
良いものだろうか、、と不安を持ったというのだ
これに対して、不安になることはない、、
若者たちの答申によるお金の使い方は良識ある社会人の集まりの議会の承認を得て
実行されるので、引け目を感じることはない、、とある人が説明した
ここで少しばかり気になるのは、常識的な市議会議員はこの答申の内容を
詳しく知った上で賛否の意見を表明しているか、、という点で
一般的には議員の議決は「予算執行について可か否か」であって
その内容については、詳しく知らないというのが実態ではないかと思えてならない
現在、こんな小冊子が出回っている(はずだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/a6/09246b4afe8aff89d6f05066ef315377.jpg)
これは若者議会をよく知らない人に向けて、漫画で分かりやすく紹介するものだ
問題は、この冊子の存在をいったいどのくらいの人が知っているかということ
自分はこの冊子の存在を知ってはいたが、どこにあるのかは知らずにいた
たまたま市役所に聞きたいことがあって訪れたとき見つけた
この冊子の質的な出来はどうか、、
若者の思いが本当に実現されているか、、、
この漫画によるPRを答申した若者議会のメンバーは、その内容などのについては
次の年の若者議会のメンバーの任せることになる
自分たちで予算どりしたことを、自分たちが知らない人が実行していくのは
流石に少しばかりよろしくないので
若者議会は一年任期だが、メンターとして数人が残って、その責任を果たすようになっているらしい
この冊子の評価は、見た人がすればいいと思うし、見た人しか評価する資格はないと思う
だが見かけた人はどのくらいいるのかが気になる
若者議会の問題点は、市民モニター・アンケートでも象徴的に明らかにされている
(市民モニター・アンケートは市が独自に行なっているアンケートで
以前は高速バス「山の湊」号についても3回に渡って行われ、このブログでも紹介したことがある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/f8/4bb961e00835d1c3717528feee220947.jpg)
この「若者議会についてどのくらいご存知ですか?」とのアンケートに
「名前は知っているが、活動内容は知らない」が一番多くて66%
残念ながら、これは想像した通りだ
そして仮に「活動内容ではなくて、実行された事業をご存知ですか?」
の問があったなら、その回答はどうだっただろう
若者議会については「若者の伸びるきっかけづくりの場」と
「事業としての妥当性」を別個に考えて評価すべきだと思う
伸びるきっかけを邪魔しないために、否定的な意見を言わないようにすることは
本当は彼らのためにはならないのではないか、、
彼らが自信無げに提案した内容を、どこかの段階で社会経験のある人が注意をする
そんなところが必要なのではないか
それは「若者議会の議場」で行われていると言われる人もいるだろう
でも、その場限りの指摘では不十分の気がする
つまりは若者議会についての問題点は、若者にあるのではなくて
それを運営する大人たちのあり方にあるような気がしてならない
ところで、最も大事とされる「若者の伸びるきっかけの場」というのは
他にないものだろうか、、とついつい考えてしまう
(自分の得意技は、空気を読まないという点なので独断してみた)
※以前、若者議会のメンバーと話す機会があったが、
中には非常に気持の良い真面目な子もいた
それ故にもう少しなんとかならないか、、と思ってしまう