実感として読んで良かったと思っているのが「源氏物語」
もちろん現代語訳だが、これを読んだおかげでずいぶんと
頭の中(心?)が豊かになったと感じてる
しばらくはマイブームで関連する本を読んでいたが、再び図書館で関連本を借りてきた
それがこの二冊
「マンガでわかる源氏物語」は、ストーリーのおさらいで、仮に源氏物語の現代語訳を読む前にこの本を読んだら
今読んでいるように理解が進んだかは少し疑問かもしれない
初めて読む物語は、何が起きているか正確に理解できず、そのあたりをウロウロとさまよっているだけとしても
明らかに自身の体験として刻み込まれる
だから、おさらいのような本を読むとつぶさに思い出して、あのときのことはこういう内容だったのかと
再確認が容易になる
ところが、こちらの方を最初に読んだとしたら、筋の全体はわかったとしても内的な印象まで及ばず
源氏物語に関する興味もそれほどではなかったかもしれない
スマホの取扱は試行錯誤でいろいろ試してみて、その後で取扱説明書を読むと理解が進むように
まずは本も原本を先に読んだほうがいいだろう
(全体主義の起源も、自由からの逃走も、大衆の反逆も)
ストーリーは多分人に説明できるくらいは覚えることができたかもしれない
そうなると、別のことまで関心が行くようになる
この本によると江戸時代も源氏物語は評判で、奇妙な終わり方のその後のストーリーとか
途中の物語も誰かの手によって作られたとか、、
出来は悪いらしいが、ちょっと覗いて見たい気がする
それに平安時代の生活というのは一体どうだったのかと(髪を洗うペースとかお風呂とか猫とか)
気になってくる
これらは実生活には何も役に立たないが、少なくとも自分がそれを知って満足できるから
それが豊かになったと感じることになる(きっと)
もう一冊「紫式部の欲望」の作者、酒井順子さんは中日新聞の日曜日でおすすめ本を紹介するメンバーの一人で、
どんなことを書かれる方なのだろうと興味を覚えて借りることにした
紫式部は物語という形式のなかで、自分の意識に潜む欲望を表現していると短いエッセイがまとめられている
「お姫様抱っこ」されたい、、気持ちは男の自分でも何となく分かる
そのようになんとなくわかるかも、、というのがいくつもある
「連れ去られたい」「ブスを笑いたい」「嫉妬したい」「プロデュースされたい」「頭がいいと思われたい」
「見られたい」、、「モテ男を不幸にしたい」、、、「都会に住みたい」、、、「乱暴に迫られたい」
「秘密をばらしたい」、、「笑われたくない」、、「いじめたい」、、、「出家したい」
この本を読んでると所々で紹介されているが、清少納言の悪口を書いている「紫式部日記」も読んでみたくなった
そういえば空海と最澄も最後の方はあまり仲良くなかったようだし、
どうも人と人の間の人間というやつはなかなか難しい
ところで、図書館からもう一冊借りてきた
その本は松本清張の本で「現代官僚論」と名付けられた考察が収められている
マックス・ウェーバーの抽象的な官僚論は以前読んだから、
今度は松本清張の生々しい官僚論で現実の把握に挑戦というわけだ
源氏物語絡みの上の二冊は読み終えたから、しばらくはこっちの面倒くさいのを頑張って読もう