パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

いつもより大きな声の挨拶だった

2024年07月04日 18時22分32秒 | 子どもたちのこと

今日嬉しかったこと

夕方、庭の木に水やりをしていた時、
近くのアパートに住むブラジル人の家庭の方々が車で出かけようとしていた
「こんにちは」と奥さんの声がする、彼女はまだ小さな女の子を抱っこしている
彼女は朝に子どもを送り出す時も顔も見ると「おはようございます」と挨拶をしてくれる

先日は女の子のおでこに擦り傷があったので聞いてみると
転んで怪我してしまったとのこと
かわいそうに、、
気をつけてね、、と女の子に話しかける
話しかけたのはどこの誰かわからない人かもしれないが
表情は不安そうなものではなかった(と思う)

お母さんの声に続いて男の子の声が聞こえた
「こんにちは」
ずいぶん元気のいい声だ
声の主は月木の校門までのウォーキングに出会う子だ
かれはその時は面倒くさそうに小さな声で「おはようございます」というだけ
ところが、今回は予想外の大きな声
ちょいと驚いた
そしてそれはなんだかとても嬉しかった

いつも行っているあいさつ運動は、役に立っていると実感できて
そして彼は知らない近所の日本人は信用できる
と感じているのだろうと思えて

これらは錯覚かもしれないが、
子どもたちが安心して話したり相談できる人間としてみてくれたら
こちらも幸せな気分になれる

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彼は幸せだったのだろうか?

2024年07月01日 15時27分10秒 | 子どもたちのこと

「〇〇さん、今までありがとうございました
 (ブラジルにルーツを持つ)Lくんは先週が最後で、引っ越しました」
小学校の校門で待っていた校長先生が挨拶がてら声をかけてきた

その10分ほど前では、彼の家のベルを鳴らして
「Lくん、行きますよ!」と呼びかけたが
どこか生活感のない雰囲気だったのがそれでわかった

「岡崎の方に引っ越すそうです」
なんだか拍子抜けした気分になった
なかなか上達しない日本語に心配が募ることが多かったが
それでも、こちらの言う事はわかっている雰囲気はあった

彼はこの10ヶ月間、幸せだったのだろうか?
不意にそんなことを考えた
異国、慣れない環境、話せない日本語、彼は何を感じていたのだろう

だが「先週が最後で、最後の2日間は泣いていたようです」
この話を聞いて、少しホッとした
彼はみんなと別れるのが辛かったのだ、、と
そして彼がここにいた10ヶ月間
時には校門でグータッチして送り出した日々は
彼にとっては辛い日々ではなかったのだと思えると
どこか救われたような気もした

彼との一番最後の会話は先週の木曜日
「L くん、背が高いね、クラスで一番大きい?」
と聞いたことだった
「うん」と答えて、もう少し何か言いかけたが口ごもって聞き取れなかった

もう少し記憶に残ることをしておけば良かった
と思うが、人生っていつもそんなものだ

そんなことを思い出しながらPCに向かっていると下の方で声がした
「おじさん、ただいま!」
小学生5年の男の子Hくんが大きな声で家に向かって叫んでいる
そこで窓を開けて「おかえり」と応える
今日は妹のIちゃんもお兄ちゃんに誘われて「ただいま」と叫んでいる
彼女は2階にいるのを見上げて、もう一度「ただいま!」と言う

「あれ、どこ?」
Hくんは声はすれども姿は見えず状態だったようだったので
もう一度「おかえり」と言うと、
やっと2階の窓から顔を出している自分を確認した
ここ最近、Hくんの下校時はいつも家に向かって(車があって在宅を確認して)
「ただいま、、」と大きな声で挨拶をしてくれる

こうしたちょっとした毎日のこと
そうした喜びがLくんの10ヶ月の生活の中にもあったのだろうか
無理矢理にでもそう思いたい気がした

 

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今朝のおしゃべり

2024年06月20日 09時26分05秒 | 子どもたちのこと

「Hくん、昨日ありがとうね、『ただいま!』って大きな声で言ってくれて」
「うん、おばさんが『おかえり』って言ってくれた」
最近、毎日のように続いている5年生のHくんの下校時の挨拶
これが最近は日常になりつつある
そしてこれはとても心が軽くなる

月木の朝のルーティン、子どもたちとの校門までのウォーキング時のおしゃべり
子どもたちは機嫌が良い日もあれば、元気のない日もある

「おじさん、はみ出さないで!」
道路の右端に引かれた白線内を一列に並んで歩くのだが
ちょっとはみ出したところ、4年生のAちゃんに言われてしまった
「ごめんごめん、怒られちゃった」
白線内に入って、Aちゃんに話しかける
「前にね、ねえねにも怒られちゃったことがあるんだよ
  道に煙草の吸殻が落ちていて、ねえねが
  『おじさん、帰るときまでにこれ片付けておいて』
 と頼まれんだけど、忘れてしまっていたら
『おじさん、やってない!」って怒られちゃった」
それを聞いた、Aちゃんに笑顔が浮かぶ

しばらくして「やってないほうが悪い」の声
最近は仕切り屋さんになっているAちゃん
ようやく少し不機嫌気味が通常に戻る

話やすい子もいれば、そうでない子もいる
できる限り多くの子と話すようにしている
こうした会話はすぐに忘れられるものだが
子どもたちは案外覚えているかもしれない!と思うこともある
年度末には子どもたちの「あいさつ運動の皆さんへ」と書かれた感謝の作文集が
回覧で届くのだけれど、そこには、決まり切ったような感謝の言葉が多く
書かされている!と思えるものが多いが、近所の子たちの作文は
普段の会話がどこかにじみ出て他の作文とリアリティが全然違う
子どもたちは言語化出来ていないが、それでも何かを感じている
ということは間違いなく実感する

ということで、今朝のおしゃべりは怒られてしまった思い出を
妹さんに伝えたってこと
同居人にこの話をすると、笑っていた
それは幸せな時間

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大きな声が聞こえた

2024年06月13日 18時35分53秒 | 子どもたちのこと

今日で多分4日目くらい
また「おじさーん」と叫ぶ大きな声が聞こえた

車が泊まっていて自分が家にいることを確認して
3時から4時くらいのころ
5年生の彼は学校から帰ってきたよ!
と知らせるために今日も我が家の庭に入って大きな声で叫ぶ

「はーい」とその声に応える
昨日は2階にいたので窓を開けて「おかえり!」
と声を掛ける
彼は驚いて「2階か!」と顔を見上げる

今日は1階にいたので窓を開けてすぐに
「おかえり!」と応えると
「ただいま!」と彼は応える

こうした時間はとても心がどこかホッとする
彼は無邪気にこちらを信用しているようだ
彼には月木の朝は
「靴はちゃんと履いて!(いつも踵の部分を踏んでいるので)」とか
「忘れ物はない?」が定番の言葉
ちゃんと聞いているのかわからないが
それでもこのような行動をしているから何か感じているようだ

男の子はおぼっこいな!と思う
彼は年下の女の子にいつも叱られている

こうした小さな出来事が幸せを感じる瞬間
彼らが泣くようなことがあっては(社会であっては)いけない、、
と心から思う

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今朝の会話

2024年06月06日 08時48分49秒 | 子どもたちのこと

「〇〇くん、落とし物!」
少し前を歩くブラジルにルーツを持つ男の子に向かって
一年生の女の子が声を掛ける
手にはハンカチのようのものを持っている
男の子は当たり前のように黙って受け取る

「ありがとうは?」
試しに聞いてみる
「ありがとう」
と素直に応える
「エライ、エライ」と褒める

今度は拾ってくれた女の子に聞いてみた
「ありがとうって言われたら?」
「どういたしまして」

一年生でもこのくらいのことは常識となっているのか
「エライ、エライ」
女の子も褒めてみる
すると、この話を聞いていた4年生の女の子が
「そんなの当たり前じゃん」

「でもね、ありがとうって言える子も、どういたしましてと言える子も
 おじさんはエライと思うな」

月曜日と木曜日の朝のルーティン
小学校までの近所の子どもたちとのウォーキング
今日の会話はこんなのだった

子どもたちはそうした方が良いと思われることをまだ素直に実践している
その姿を見るとホッとする
そして心が洗われる

でも、今の世の中はどうだろうか、、
子どもたちは思春期を迎えても、大人になっても
ずっとこうした会話ができると良いなと思う

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役割分担

2024年04月11日 09時15分03秒 | 子どもたちのこと

月木のルーティンは子どもたちとの校門までのウォーキング
日の出が早くなったし、暖かくなっているので一時期のような
遅れてくる子は少なくなった

今年は1年生が3人
一人はHくんの妹のIちゃん、あと二人はブラジルをルーツに持つ子
決まった順番に並んで歩き始める
1年生のIちゃんは列の二番目
見守るように4年になったAちゃんが寄り添う
「えらい!AちゃんはIちゃんの面倒を見てるね」
誰かから言われた訳でもないだろうが、自然と自分の役割を見つけたようだ

「おじさんは、ブラジルの子たち(の担当)」
Aちゃんが仕切るように言う
今まで何かとブラジルの子(Lくん)に寄り添って歩いていたので
それで口に出たのだろう

「あのね、Lくん、ものすごく日本語がうまくなったよ
 昨日、筆箱を忘れたって、、、、、」
どうやら下校時にそんな話をしたようだ
Lくんの日本語のプレ教育の期間は終了したので日本語能力を心配したが
幼いうちの吸収力は大したもののようだ

3年になったLくんは、ポルトガル語を話す二人の男の子が
近所に住むことになって一安心だろう
今朝は彼らとポルトガル語の会話を楽しんでいた

こうした他愛もないことでとても幸せな気分になる
1年の時、不安で一杯でGW明けには小学校に行くのを嫌がったAちゃんが
今はお姉さん役でIちゃんを見守る
こうしてみんな大きくなっていく

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新学期スタート

2024年04月04日 09時15分53秒 | 子どもたちのこと

「5年生か!」
久しぶりに出会った彼がつぶやく
「大丈夫か?」
「ううん、わからない」
「自信は?」
「あまりない」
(彼は忘れ物が多いから、こちらも心配)

今日は小学校の始業式と入学式
月曜日、木曜日のあいさつ推進運動の今期スタートの日
いつもの場所に集まって、いつものように出かける
一学年上になっても習慣は変わらないようで
遅れてくる子はやっぱりのんびりしている

口元を手で隠している女の子がいる
「学校につくまでマスクしないように、、てママが言ってたから」
「マスクしてないと恥ずかしい?」
「うん」
「でも〇〇ちゃん、可愛いから良いじゃん」
しまった、ルッキズムみたいな発言か?
そこで、急いで話を変える
「可愛いときれいだと、どちらが言われて嬉しい?」
「うーーん、可愛いかな」

「L君、おはよう」
少し心配だったブラジルにルーツを持つ3年生の彼も
遅れずに集合場所にいた
その他のメンバーもみんないる
ひとまず安心で、話しながら校門まで歩く

そういえば、今日はゴーグルを付けていた子がつけていない
「花粉症は大丈夫?」
2年生になった女の子に話しかけると大きく頷く
この子は女の子なのにあまり話さない

こんなふうに少し前の日常と同じことの繰り返しが始まった
少し見なかっただけだがみんな身長が伸びている気がする

この挨拶運動の校門までのウォーキングは彼らのためというより
自分の精神的な健康のために行っているのかもしれない
自分勝手でも、悪気がない彼らの話はどこか救われる

彼らと歩く校門までの道は短く感じるが、帰り道は長く感じる
これは一般的な行き帰りの時間感覚のパターンと違うが
行きは心が楽しんでいるからだろう


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明日は終業式

2023年12月21日 09時31分25秒 | 子どもたちのこと

月木の近所の子らとの小学校校門までのウォーキング
気になるのは全員いるかどうかだが、のんびり屋さんは約2名いて
今年の班長さんは時間がくると彼らをおいて出かけていく

今年の9月からブラジルをルーツにもつ二年生の男の子が
この通学の仲間に入ることになった
彼は日本語が全くできず、いきなり小学校に放り込まれた形になるが
新城市には「プレ教育」というシステムがあって
日本語が使えない子供には授業の時間を割いて
専門の先生によって日本語勉強をすることになっている

専門の先生は新城小学校と千郷小学校に各一人づついて
我々の東郷西小学校にはいないが、どちらかの小学校から
火曜日、水曜日、木曜日にやってきて一日3時間分(?)教育していくそうだ

校長先生の話によると子どもの成長は目を見張るほどとのこと
でも、上手くやっているかどうかが心配だ
それで月木の登校時に彼の表情を観察する
元気か、機嫌が悪くないか、生き生きとしているか
学校へ行くのが苦痛でなさそうか、、
そこで挨拶だけでなくいろんなことを質問してみる
でも残念なことに質問に対する答えは、答えになっていない「うん」とか
少しわからない音の場合が殆どだ

最近はこの子とできるだけ話して歩くことにしている
本当は一年生のチンプンカンプンな答えが返ってくる女の子と
おしゃべりをしたいところだが、しばらくはこの男の子と話すことにしている
それは、彼に「自分のことを心配している人がいる、一人ぼっちじゃない」
ということを実感してもらいためだ

彼とは校門でハイタッチをして「頑張って!」と送り出す
それが日常になっているので、先日夕方にお母さんと一緒に歩いている彼を見つけると
挨拶がてら手を差し出すとハイタッチに応えてくれた
その時の表情は緊張感もなく、穏やかだ

また先の月曜日は一緒に学校に行くように彼の家のドアフォンを鳴らすと
お母さんが出てきて「ありがとうございます」の言葉をもらった
なんとなく、自分思いは通じているのだろうな、、と感じた

「明日は終業式なので今年の挨拶すいしん運動は今日が最後です」
校長先生が校門に並ぶおじさんたちに(おじいさんが多い)声をかけた
小学校の予定表はもらっているが、いざこうして聞いてみると
もうそうなのか!と驚く

ブラジルをルーツにもつLくんもやっと4ヶ月
歩くのが速くなった一年のKちゃんもこの間、誕生日を迎えたばかり
しりとりの大好きだったMちゃんは最近しりとりのお誘いがない
マイペースを崩さない男三人兄弟の末っ子くんは何があっても動じない
「忘れ物ない?」と聞くと「ない」と答える割にはいつも校門で忘れ物に気づくHくん
二年前は手を繋いで登校したAちゃんは、すっかり女の子らしくなって
いつもひとつ上の男の子を叱っている
聞かれたことにだけ応えるおとなしい女の子のRちゃん
班長さんは余分なことを一言も発しない

そんな彼らと今度会うのは来年
少し寂しいな!と思ったりする

校門で分かれる時に校長先生や仲間に定番の「良いお年を!」
と声をかけたが、まだなんとなく気分が乗らない感じ
(大掃除も済んでないし)



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昔は遠足、今は校外学習

2023年10月26日 09時31分04秒 | 子どもたちのこと

月木のルーティンワーク、近所の子達との小学校校門までの付き添い
子どもたちも当たり前の日常になっているので
本来の目的の挨拶は、どちらかといえばそんなにされていない気もする

今日は6年の子が修学旅行でいないので、5年の子が班長
集合場所にいつも遅れてくる子の家のボタンを押しに出かけて
みんなは少しだけ待つ

「ネエネエ、おじさん、今日、足湯に入るんだよ」
3年の子が話しかける
そういえば、今朝はランドセルを背負っていない
そのかわりがリュックサックになっている

「今日ね、校外学習で本当は阿寺の方に行く予定だったんだけど
 道が通れなくなっているので変わって、足湯に2箇所入るんだって」
「それ、どこかな?」
「わかんない!」
しっかりしている様でも、こんなこトンチンカンのことが結構多い
(それが楽しい)

「あのね、バスで行くんだけど、足湯もバスも初めてだから嬉しい」
そうか、今は車であちこち行く家庭が多いから
みんなでバスに乗るのも楽しいのか
(修学旅行の行き先は、奈良京都だがバスでずっと回る予定だそうだ)

1年の女の子に話しかけてみる
「今日、校外学習だってね、どこ行くのかな?」
「わからん!」
この子は良いカッコしいの気持ちがないから、いつもこの様な答え方をする
先日は
「Kちゃんと、弟の〇〇くんと喧嘩する?」
「する!」
「どんな喧嘩?」
「殴り合い!」
とびっくりするような答えを返してきた

校門までの道に踏切がある
「Kちゃん、この電車に乗ったことある?」
「ない」
「新幹線に乗ったことある」
と続けて答えた
「新幹線のって楽しかった?」
「うん」

月木の付き添いしていると、休み明けの月曜日は機嫌が悪い子が多い
木曜日は学校生活のリズムに慣れているので、おしゃべりになっている

子どもたちはみんなリュックサックを背負って、中に弁当を入れて
どこかいつもと違う空気を楽しんでいるかのよう

9月から引っ越してきたブラジルのLくんもリュックサックを背負っている
でも彼は何をするのかは、きっとわからないだろうな

ということで、今日は6年生は修学旅行
他の学年は校外学習でお出かけになっている

校門で待ってた大人たちは
「昔は遠足って言ってたが、今は校外学習
 鳳来寺山は階段を登ったものだが、今は駐車場から歩くだけのようだ」
と懐かしんでいる

子どもたちは教室に入らず、外で集合したまま座っている
まだまだ圧倒的に知ってることの少ない子どもたち
そこから信じられないくらい、いろんなことを覚えていく時間を過ごことになるのだが
新しいことを覚えられないとか、探しものをいつもしている我が身を思うと
その可能性が羨ましく思えて仕方ない


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久しぶりの運動会見学(スポーツフェスタ見学)

2023年09月30日 16時56分53秒 | 子どもたちのこと

コロナのせいで暫くの間は、一家族一人の人数制限がされていた小学校の運動会
今年はやっと普通通りに開催されることになった
近所の子達の活躍が気になるし、今年赴任した先生の中に
自分がサッカーコーチだったときの教え子がいて
(いつまで経っても呼び捨てか〇〇ちゃんだ)
それも気になるので開始早々にでかけた

今年は徒競走とか赤白に分かれて競うもの(リレーとか大玉送り)は
ないらしいことが聞いていた
それで盛り上がるのか?
と疑問を覚えたが、どうもそういう時代らしい
運動会は「スポーツフェスタ」と名前が変わっていた

出かけるとクソ暑かった
会場は縄跳びとか、バスケット、ランニング、鬼ごっこ、ドッジボール、ボーリングみたいなもの
ボールを使ったお遊びなどのコーナーに分かれて、同時進行で行われていた
親御さんは自分の子供がいるところで見学している
以前のように徒競走のゴール地点でカメラを構えて場所取り合戦はない

近所の子どもたちを見つけるのはとても難しい
みんな同じに見えてくる
見つけることができたのは見物客に親御さんがいたHくんとKちゃんと
9月に引っ越してきたブラジルにルーツを持つL君だけだ

暫く会っていない先生のM君は(三人兄弟の真ん中で今年は6年の担任になっている)
鬼ごっこのゾーンで、カメラ係になっている
こちらに気がつくと、「これだけで汗びっしょり」と一言
自分の背中も汗で湿っている

明日から10月というのになんて天気だ!
と怒りを覚えるほどだ

ちょっと心配なブラジルにルーツを持つ2年生のLくんは
一回目はは縄跳びのコーナーで遊ぶことになっていたが
やりたくない、、と外に出ていたようだ(お母さんの近くにいた)
彼は縄跳びよりただ走るコーナーに参加したいらしい
どうやら、彼は最初は40分の縄跳びのあと、一旦休憩をとって
その後でランニング(陸上の専門家による走り方教室)になっていたらしい

この運動会のシステムが分かっていないらしく
少し戸惑っていたようだ
(仕方ない、まだ日本語がわからないし)
彼を見に来たお母さんとは、彼女のスマホのポルトガル語を日本語にするアプリで
アバウトな会話を行った
そのうち彼女の知り合いの日本人が近寄ってきて、大体の流れを把握したらしい

Lくんは土曜日に学校に行く理由がよく分かっていないらしく
遊びに行く感じでいたようだ

でも校長先生の感想を聞くと、彼の(日本語の)成長の度合いは素晴らしいらしい
それには友達との会話が一番と続いたが
先日はこんな事があった

下校時に家の近くで「おかえり!」と見守っていたとき
一緒に下校した子と喧嘩しているところを見かけた
喧嘩は駄目と言おうとしたが、案ずることはない
L君はそのケンカ相手(?)に家で一緒にゲームをしないか!
とお母さんを通じて誘ってきたのだ

その経緯は、彼は一旦お母さんに話しかけ、お母さんはスマホのアプリを用いて
大人である自分にで話しかけてきて、少し変な日本語を推察すると
ゲームを一緒にやりたいということで、それをケンカ相手に話すと
直ぐ様彼の家に入っていった

いつも子どもたちの喧嘩は瞬間芸だと思う
ついさっきまで喧嘩していても、ちょっとするとケラケラふたりとも笑っている
子どもたちはいつも現在進行系で生きている
喧嘩の記憶なんてないかのようだ
大人のように喧嘩を根に持つなどということはない

結局はこの暑さに勝てず、早々に引き上げてきたが
子どもたちはあの暑さの中「走っていた」
生命力というのは、こういうことだな!
と呆れると同時に羨ましく思えたのだった



 

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