季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

森林植物園

2009-06-11 22:48:37 | 季節 Season
「アジサイを観に行こう」と言う話になった。
どこがいいかな?
前から行きたかった神戸市立森林植物園に行くことにした。
とにかく25種5万株あるらしい。

行ってみたらちょっと早かったようだ。
アジサイの道が黄緑色。

       

それでもぼちぼち歩いていると咲いているものを見かけた。
ここに来るまで知らなかったけど、アジサイって本当にたくさんの種類がある。
特に私が今まで見てきたのは「セイヨウアジサイ」と言うもので、日本原種の「ヤマアジサイ」と言うものがたくさんあるらしい。そしてここにはそのヤマアジサイが殆ど。
これは素敵でかわいらしいものだ。
セイヨウアジサイほど花は大きくないし豪華でもない。茎も細く背も高くない
繊細で園芸種と言うよりは野草に近い。でもそれが控えめな感じで魅力的だ。
日本人のイメージを象徴しているかのよう。

例えばこれはコアジサイ。大きなガクがなく、小さな星のような花が集まっている。

       

これはコガクウツギ、線香花火のような印象

       

そしてめずらしいもの。シーボルトがオランダに帰った際に日本の花に関する本を著し、その中にあったシチダンカという花。日本では長い間見つからなかったのだが、ある研究者がその170年後に六甲山内で見つけたらしい。

       

池には睡蓮が咲いている。ぽっぽっと光が灯るように水の上に。
葉も花も生えるときは水の中から恭しく厳かに姿勢を正して現れているのを見ると心が静かになった。

       

森林植物園の名の通り、広大な土地に様々な植層の木々が植えられている。
エリアによって北アメリカならヒマラヤスギ、日本ならヒノキや杉、カツラなど。
木の種類が変わるたびに空気の香りが変わる。
どれも私の好きな香りだ。思わず深呼吸。
多分私が一番好きなのはアカマツの香り。湿った落ち葉の香りがとっても心地よい。

奥のほうになんと、カモシカ園があった。
カモシカってもののけ姫の山ノ神そのもの。
鹿のようにスレンダーではなくて、体のコントラストが不思議。そこが神がかり的な雰囲気を醸しだしている。

       
       
うさぎ園もあった。白兎だけじゃなくてグレーや茶の野うさぎ。
傾斜のある土地には巣の穴がたくさん開いている。
居心地が良さそう。

ここに暮らすものたちは皆、人によって作為的に形を変えられたものではなくて
自然が作った姿そのものの、質素で美しいものたちばかりだ。
木々もただそこにある。それが放置されている風ではなくて、長年大事に手入れされていて、大きく荘厳な姿を見せてくれる。
いつも品種改良された植物に囲まれているので、なんだか生命の源流に触れたような落ち着いた気持ちになった。

入り口付近にはレストランや売店があって、ヤマアジサイの苗が売っていた。
手に入れたいと思ったけど、一日に1~2回は水遣りをして下さい。と書いてあったので、それは無理だと思ってあきらめた。
水遣りはサボりがち。

アジサイはきっと2週間後くらいが見ごろです。
横道に入らないでくるっと半周しただけで2時間くらいかかった。
またゆっくり来ていろんな小道に入って探検したい森だ。

森林植物園は6月13日~7月12日は無休。
この期間、浴衣で入園される方は入園無料らしいです。
毎週末、いろんなイベントや音楽会などがあるらしい。
この近くの弓削牧場という所も今度言ってみたい。
夫婦でやっている小さな牧場で、美味しいチーズなど作っているらしい。




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