季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

天橋立を歩いて渡る。

2009-11-10 22:55:37 | ハンドワーククラブ HandworkClub
昨日ハンドワーククラブが終わる時、「また明日!」と言いながらうれしい気持ちに。

クリニックの院外活動で天橋立に。
またまた豪華な2階建てバス。

女の人たちで固まって座ろうかと言っていたんだけど、思うように席が取れなくて
私が他の席を探す事にした。
2階に行ったら「なんだ空いてるじゃん!」
一人で座っている人が何人かいたから。
ハンドワーククラブに来る人の隣に座らせてもらう。
途中で休憩が入るので、その後はもう一人の部員の隣に移動。
いつも忙しくてゆっくり話を聞く暇がないので、今日こそはと思って。
通り道の丹波にまつわる話や昔の話など聞く。
窓の外は美しい山並み。紅葉が始まっていてまさしく錦だ。
2階席に座れて良かった。

着いたらお昼は甘エビの刺身も付いた豪華なお膳だった。
みんなで美味しく食べる。

私はウォーキングコースに参加。天橋立の松林を歩くのだ。
前に来た時は船に乗ったので、歩くのは初めて。やく4キロ、1時間ほど。

三々五々歩く。私の好きな松の匂いに満ち満ちている。
両脇は海。素敵なコースだ。

たくさんの見事な松があって、それぞれに名前といわれが付いている。
それを眺めながらの散策。
途中雨がパラパラしてきたこともあったけど、まあ天気は持った。
院長の神通力が今年も効いた。

しっかり歩いた。そろそろかな?と思ってもまだある。
そうやっててくてく歩くうちに話も進む。

しんと静かな空気の後に一人が
「このごろ、酒を飲みたいっていう気持ちが殆どなくなってきた。」
もうひとりも「そうじゃな、とんと飲みとうなくなったな。」

そりゃ、まったく無くなるって訳じゃないけど、とも言ってたけど
それでもそういう気持ちにしっかり気づけてなれたのは、すごい事だなと思う。

飲まないで済んでる人たちはみんなそう言うんだけど
「不思議と飲むのがやんだ。」らしい。本人達もなぜかはわからないらしい。
そしてそれが「ほんとうにすごい事だ。」って言う。
まさかそんな風になるなんて思いもしなかったらしい。

松の香りや潮の香りも手伝って、清々しい風が心にも吹いているようだった。

この人たちはみんな、新しい人生を歩き始めているんだな。
今まで住んできた「ここでしか生きられない。」と信じてきたお酒の世界を離れて。

前にも後ろにも三々五々人が連なっている、その中に背の高い赤いセーターを着た院長、ケースワーカーや看護師やリラクゼーションプログラムの先生など混じりながら。

歩きながら、この風景がクリニックの象徴のような気がした。

一人が「こんな公園の木の手入れなんかする仕事がしてみたいなあ」と言う。
「そうだな」、ともう一人。
新しい人生も膨らみ始めている。
毎日一歩一歩お酒のない日々を歩き続けて、人生を明るく温かく膨らませていく。
ゆっくり、様子を見ながら。
そんな人たちに付き合う。私も楽しい。

帰りのバスに乗り込んで出発したら、いきなりの大雨。
院長先生の神通力を再確認。(でまかせにしては出来すぎてるでしょ!)

朝早くから夕方までしっかりと一日遊んだ。
帰ったらゆっくり休みましょう。
患者さんたちもスタッフも。

みんなは「また明日!」、私は「また月曜日!」。

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