季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

物作りの底力

2011-06-06 22:24:06 | ハンドワーククラブ HandworkClub
ハンドワーククラブにて。

なんだか手仕事の質が変わってきた。
これまでは「何もしたことがない人でも出来る事」中心で、針仕事などは私が請け負っていた部分が大きかった。それがこの頃は典型的な手仕事、縫う・編むなどが始まったのだ。

帽子を縫う人がいる。縫い目は丁寧だ。今どき、いくら縫い物が好きだと言ってもなんだって手縫いでぐんぐん縫ってしまう人などあまりいないだろう。
「次はこんなデザインが良い!」と言って自分で選んだ型紙を移して、生地を買ってきて裁断して縫い始める。

指編みの長い編地を繋ぐのに指でかぎ針のようにして繋ぐのをしていたのだけど、本当のかぎ針を使ってやってみようと言う事になってやってみたらなんと、出来た。出来たというより普通より丁寧できれい。「生まれて初めて編み物した。」だって。すごい。
もちろん持ち方や針の運び方などいろいろ経験者からは意見が出るけど、そんなことはかまわなく自分の良いと思う方法でやったらいいとそのままを勧めた。

人の中にはこんなにも作ることの可能性が潜んでいるのか。
手芸を趣味としている人にまさに勝るとも劣らない技量が。
ここで彼らの人生は大きく膨らみ意味深くなると思う。

クリニックに来ている人は「外の人」と隔たりがあると自分たちでも思っているらしい。
「人並みでない」と言われ続けた彼らだから、その根は深い。
手仕事でも私だって「できないところは補おう」と思ってやってきたのだ。

それがハンドワークの中ではまったく隔たりがないことになってきた。
この頃はフェルトの帽子の仕上げも自分でするのだ。
縫うことに自信が出てきた。とにかく繋がればとまれば良いという頃合いがわかって、「これでいいんや!」と確信が出来てきた。
自分の力でなんだってやってみたら出来る可能性がある。と言う事が彼らを深い内側から強くしているのが感じられる。これってすごいことじゃない?

いつも人は入れ替わるし積み重ねの場ではないんだけど、この頃の変化に私も驚いているし感動している。人の物作りの底力。感じています。
みんなありがとう!




「猫ちゃんのがま口が作りたい!」とかわいい彼女。
それで私は作ったことないけど、いろいろ見たり考えたりしながら作っていった。それが出来た。とってもかわいい!
この頃元気そうで調子が良さそうな彼女に似ている。
いいのが出来て良かった。みんなの顔が猫ちゃんのかわいさにほころぶ。

       
Comments (2)
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