季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

山あり谷あり一針一針進んで行く

2012-10-29 20:04:20 | ハンドワーククラブ HandworkClub
ハンドワーククラブにて。

昨日は日本断酒会の全国大会。それが神戸であった。ずいぶん前から意気込んでいた神戸の断酒会の人たち。さぞかし疲れているだろうな、と思いながら出勤する。

午前中はやっぱり少し少な目だったけど、いつもと変わらず来て物作りを始める。
その確かなリズムに尊ささえ感じる。

彼女は大きめのバッグを作ると言う。今までも大きな作品を作ろうとしてがんがん作り上げて来たから見て置く。模様を置いているのがきれいだった。

       

今は縫い仕事が流行り。
雑巾を縫いたい!と言う人が二人もいました。大掃除の準備らしい。両方とも男性。素晴らしい!
その雑巾がなかなかアーティスティック。勿体ないほどです。雑巾コレクション、一回やったら面白いかも。

       

だぼっとしたパンツを縫い上げて、チュニックワンピースを縫っている彼女。もうすぐ出来ます。

       

「こんな形の帽子が縫いたい!」と具体的に言って来て、自分で履かないジーンズを持ってきてそれで型を取って縫っている。言ったらデザインも縫製も自分で。布も糸の色もオリジナル。つばの幅や長さにもこだわりがあります。

       

縫い目がハンパなくきれい!「おぬし何者じゃ!」って言った。ここに来る人はいろいろ訳ありだから聞かないけどいろいろなお仕事の人がいるので。でも彼は手先の仕事ではなかったって言ってました。勿体ない!

       

こうやって一針一針縫うのが気持ちが良い。早くなくても淡々とするのが気持ちが落ち着く。
良い時間が流れる。
その合間にもおしゃべりも。お茶も。今日は美味しい薔薇と桃のお茶を頂いた。

細編みジャケットとこの前ハンチングを仕上げた彼は作品をトリオにしようと「マフラー編むわ!」と言った。マフラーは細編みだったら硬すぎるからどうしよう?となって。「棒針編みしてみる?」って言ったら「やる。やってみたい。」と言う事に。すごいです。チャレンジ精神がもう尋常じゃない。だって生まれて50年以上やったことないんですよ。

そして編み始めました。初めは私が見せてそして横につきながらしばらく。1段編んだら覚えた。
他の人の所に行っている間にどんどん進んで見てみたらもう慣れた手つき。すごいよ!
なんだか楽しそうです。持って帰って忘れないようにやるらしい。
これが人生で初めて棒針編みをする人の記念すべき写真です。

       

終わって片付けながら話す。彼はハンドワーククラブ結構長いです。その間に山あり谷あり。
谷から這い上がれないんじゃないかと心配したことも。
でも今は落ち着いて穏やかです。健康さを感じる。
そんなこんなを話す。本当に苦しくてヤバくてどん底の時もそこからうすい紙を重ねるようにして少しずつ元気を取り戻して行く様も、見て来たからこその会話。
そんな中でのハンドワーククラブの位置づけがうれしかった。
「こうやって治療とか投薬とかの他に自分に合ったやることがあるからクリニックに続けて来れる」
「ハンドワークの何が良いかって言ったら目標が出来る事。次、何作ろう?!って思って仕上げて行くのが楽しみになってる。」
「続けたら達成できるって事をハンドワークで学んだ」
そんな事を話してくれました。実際に本人の声で聴けたのがとても嬉しかった。

本当に嬉しかった。これからのパワーになる。いつも私が仕事で教えているみたいだけど、やっぱり私はこの人たちに支えられて育てられていると思う。
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