季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

初歌舞伎

2017-07-09 19:55:57 | 暮らし Daily life
ついに本物の歌舞伎を観る日がやって来ました。
友達で歌舞伎が好きな人がいて、その仲間に入れて貰っての観劇。

お弁当を買って行くんだって。知らなかった。劇場でも売ってるらしいけど、百貨店の地下でちょっと良いのを買って行く。
そして着きました。難波、松竹座。

       

友達に会って一緒に劇場に入る。
友達が手に入れてくれたチケットは、そんなに高くないのに前から4列目と言う素晴らしさ。
気分の沸き立つオレンジの緞帳を観ながら始まるのを待つ。

始めは舌出三番叟(しただしさんばそう)。踊り。
とにかく衣装が綺麗。ずっとその柄や色合わせ、舞った時の動きに合わせてその着物が揺れる様をじっくり観る。
化粧、鬘、どれを取っても見惚れる。
舞台の背景、お囃子、唄。すべてが極上だなあと。

そして始まった。メインの出し物。
盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)。盟という字を「かみかけて」と読むとは初めて知った。
前もって殆ど調べたりしないで行った。
なにしろ、悪い男が出て来るらしい。なにしろ、片岡仁左衛門が素晴らしいらしい。それだけの情報。

あらすじはここに。

動く浮世絵。
黙って立ってるだけで、美しいかっこいい。
ふとした仕草が絵になる。
始めは楽しい会話もあって、なかなか穏やか。
それが身請けしたはずの芸者に亭主がいるとわかり、百両を騙し取られたと気づいた時から夜叉となる。
歩き方まで変わって、この世のものとは思えない佇まいで、次々と人を切る。
遂には全財産をつぎ込んで入れ込んだ芸者も執拗に手にかける。その壮絶さ。
約4時間と長いお芝居で縁と運、愛と憎しみ、親子や夫婦や主従が複雑に絡み合い綾をなす。
その金と血糊にまみれた錦織の見事さ。
背筋が凍るとはこう言うことか。終わった時には呆然となり、まるで自分も返り血を浴びたような心持ちになる。

歌舞伎、本当にすごい。
片岡仁左衛門、ほんまに偉大。
凄惨な場面が続くものの、芯からの悪者は出てこず、どろどろの場面にも涼しい風も吹く。
感服しました。



またいろいろ観てみたい。そんなに何回も観れると思えないけど、映画になってるのも含めたらいろいろ観れるだろ。
この上ない娯楽。歌舞伎の世界。
はじめの一歩、楽しみました。
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