夫が久しぶりに平日休が取れて一緒にお出かけ。
「アジサイを見に行きたい」と言ったんだけど「近江八幡に行く」んだって。
昨年行った。とっても素敵なところ。うれしい。車でもウキウキ。
まず、郷土資料館。いくつかの建物が博物館になっていて見学できる。
昔の道具など興味深いけど、建物そのものもとても素敵。日本家屋をベースに洋風建築も取り入れてそのバランスがとても素敵。
ヴォーリズ建築の本館の床。
他の民家は近江商人のもの。訪れる人が
「あ~、こんなうちに住みたいなあ…。」と口々に言っているのが聞こえる。
私もそう思った。とくにおくどさんのある大きな土間。いいなあ。
近江商人の家が並ぶ街並みがとても素敵だ。
それぞれの家にある「見越しの松」の立派な事。
そして瓦そのものも素敵。
雪が落ちないような特殊な瓦。美しい!
八幡堀。アヤメやアジサイが咲いて情緒豊か。
この前観た「武士の家計簿」でもロケ地として使われていた。そのほかにもたくさん時代劇や現代物でも撮影に使われているらしい。
お昼を過ぎてお腹がすいた。
お社の近所の料理屋はどこも上等で、もうちょっと庶民的なところを探していたらあった。
メンチカツ定食が900円。お味噌汁のお椀がこんなにも大きくてお得感倍増。お漬物がやっぱり美味しい。さすが近江!
八幡さまにお参り。インターナショナルな観光地なので、お参りの仕方が英語と中国語と韓国語で書かれてある。
前に来たときちょっと見て素敵だと思っていた和菓子屋さん「たねや」。ここで丁稚ようかんをお土産に買う。入口の所で不思議なお菓子が。たこ焼きのように丸まっている。一つ買った。
ね、見た目たこ焼きでしょ!
外側カリカリ、中はもっちり、そしてあっさり粒あん。
その名も「つぶら餅」。これはすぐに食べた方が美味しいと思う。座ってお茶を飲めるようにしつらえてあった。親切。たねやさん、ありがとう!
まっすぐ出るとまたヴォーリズ建築に出会う。
ここは観光資料館になっていて、お堀もこれらの建築も市民の協力で美しく生まれ変わって保存され、観光名所や数々の撮影ロケ地として栄えてきたと言う歴史がわかった。町おこしの成功例として有名らしい。近江八幡の人たちすごいな!
NO-MAと言う美術館に立ち寄る。ここは野間氏の旧宅、今は障碍者のアートを展示するボーダレス・アート・ミュージアムになっている。
すずきまりえと言う方の作品が展示されていた。彼女は統合失調症。
ものすごい気の遠くなるような点や線で埋め尽くされた画面。
乳房や性器などで累々と埋め尽くされていて圧倒される。あまりに迫力があるので、見られない人もたくさんいると思う。
夫も「夢に観そう」と言っていた。
私は一人この病気の人に会ったことがあって、その時の事を思い出した。
絵を見て彼女の頭のなかってこんな風だったんだって初めてわかった気がした。
その時は彼女はこれを絶えず言葉で周りに発散していたので、私たちはとても困ってとても疲れていた。この人はこうやって点や線で発散させることで健康に暮らせるんじゃないかと思った。それくらいあの人たちの症状はエネルギッシュで深い。彼女の「誰のために描いてるんでもないけど、描くとすっきりする。」と言う言葉がわかる気がする。
会館のスタッフの方と少し話をしてなんだか通じるところがあった。興味深い。
こういう芸術をアール・ブリュットと言うらしい。
この前のたんぽぽの家の事とも通じる。
また来てみたい。
そうして町をそぞろ歩き。どの小路を進んでも趣がある。降水確率90%なんてうそっぱち。とっても晴れて暑いお昼、建物の影がアート。
郵便箱さえアート。
ポストもこんな風。
こんな調子で町を楽しむ。
肝心のアジサイの長命寺にはカーナビではなんだかたどり着けず。
行こうと思っていた温泉も休館日だったりして、ぐるぐるドライブして琵琶湖を見て帰った。
大津のパーキングエリアで大好きな「アドベリーソフト」があったのでとってもうれしかった。
この前安曇川の道の駅でなかったのがショックだったから。
帰りの高速の出口が全然動かなくてラジオを付けて今日が夏至だって知った。そうか。
なんでもトラックの火災で渋滞でなく停滞しているらしい。止まってるって事。遠回りして帰った。ラジオ聞いて良かった。そうじゃないとずーっと待ってるところだった。
「どうせ家にいても音楽聞いてゴロゴロしてたらおんなじだからいいよね!」とか言いながらゆるゆる帰る。
良いお天気で素敵な休日。また栄養摂取した。心も体も。