明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『ロボットはその外観や動作において、より人間らしく作られるようになるにつれ親しみを覚えるが、それがあるラインを越えると、親しみやすさのグラフが突然反転し、逆に「恐怖」や「不気味さ」を感じるようになる。これがいわゆる「不気味の谷」と呼ばれる現象』だそうである。私には単に実物そのものに見えるのに、何かが不足していることが人にはなんとなく判り、それが不気味に感じるように思えるのだが。昔活き人形展を観に行ったとき、昔の人形師の技術に驚いたものの、活き人形というよりリアルな死体となってしまっている作品を散見した。つまり何かが足りない。ある人形師が弟子に、この陰毛を男女に分けてみろ、といった、という話がある。神は細部に宿るのかもしれないが、細部にこだわった分、木を見て森を見ず、ということも起きるのではないか。陰毛分けている間に、酒場に出かけ、人間観察でもしていたほうがよっぽど良い。と私は思う。

タウン誌深川 常連席にて日が暮れる

アートスケープ 展評『深川の人形作家 石塚公昭の世界』

HP



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