明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



芭蕉庵の落書きの件は、何も作り始めてもいないのに考える事ではない。それは私も判っている。こういう時思い出すのは遠藤周作がいった“やらなければならない事がある時、他のことをせずにいられない人を怠け者という”おっしゃる通りである。しかし怠け者の上に名案が降ってくるのもしばしばそんな時である。 作業机の上で、現場合わせで切ったり貼ったりすれば良い、と考えていたが、小、中学校の技術家庭科が2か3だった私である。空間把握能力にも相当難があり、フライボールは捕れない。部屋の間取りを描こうとすると、しばしば紙面からはみ出す。そう考えると、良く制作を続けて来たな、と思うが、手の届く範囲ならなんとかなるようである。芭蕉庵は私にはサイズが大きすぎる。そこで仕事でCADを扱っている友人に図面を書いてもらうことにした。まずは庵の枠組みさえ出来れば、手の届く範囲となり、何とかなるだろう。スケッチの類いは一切描かないが、今度ばかりはそうはいかない。 そういえば、古池のことは考えていたが、それより何よりまず肝心なのは芭蕉の木だろう。植物に関しては、殆ど興味がないのでどうやって作れば良いのか。面倒な事は後回し、最後に自分の首を締めることになるのがお馴染みのパターンだが、まだ始めてもいないのに後悔は出来ない。

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