明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
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ジミヘンのギター
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2020-07-30
幼なじみの友人Nと中学か高一の時録音し、ラジオの自作自演コーナーで放送されたカセットが出て来たが、聴くのが怖いし、装置もないということまで書いた。実は先月、レコードやカセット、ラジオが聴けるおもちゃみたいなプレーヤーを買い、すでに聴いていた。当ブログはウソは書かないが、都合の悪いことには触れないというのがルール。 その幼稚園からの友人Nとビートルズにはまり、ギターをかき鳴らした。フォークギターに、段ボールのバスドラ、タッパウエアのタムタム、蒸し器のハイハツト。ステックだけラディック。これで始めた。Nは電気に強く、しよっちゆう秋葉原に出掛けていた。ギターの前にコードブック、エレキギターの前にまずアンプから、という奴で、アンプの中古を見つけてきて、大きなスピーカーボックスを自作した。そうこうしてある日、秋葉原で1000円でエレキギターを買ってきた。ネックがやたらと太く、技術家庭科の本箱等で、お馴染みのラワン材。お互い始めて触ったエレキである。今でこそ国産ビザールギターと称され愛好家も多いが、当時はなんといってコピーモデルの時代であった。彼は十年数年前に亡くなったが、おふくろさんからNの物をもらってやってくれ、といわれてお邪魔した。最初に浮かんだのは、Nがバイトして買ったグレコのレスポールではなくあのギターであったが、彼とは二十年は会っていなかったので、すでに処分していたか、もらわれていたか判らないが、興味はカメラに移っていたようであった。 ところで朝ネットを見ていたら、ジミ・ヘンドリックスが、60年代に使っていたという、日本製ギターがオークションに出品され525万から、
という記事を読んだ
。まさにNが秋葉原で1000円で買ってきたあのギターであった。トレモロユニットがわずかに記憶と違っていたが、腹ペコの中学生が始めて食べたご馳走であるから忘れようもない。手の小さいNには弾きずらそうだったが、ジミヘンの手ならまったく問題なかったろう。ところで件のカセットにはNがなにやら作曲に四苦八苦してる様子が延々と入っていた。これは私がオリジナルをやろうと主張したせいで、おかげて我がバンドは以降上達することはなかった。
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