明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



一般人に紛れ、寒山拾得を作ろうと企んでいるとはおくびにも出さず、砂町銀座にて買い物する。引っ越し時、出来れば砂銀界隈希望であった。煮玉子、こんにゃく、らっきょう、セロリの漬物等買う。 大通りから一本入った、すでに暗い道を歩いていて、ポツリと中華屋を見つけた。こういう時、店内がまったく見えないと入る気になれないが、客もいない中に喫茶店のマスターのようなオヤジがいてなんとなく入ってみた。三十年住んでいた所で、ほとんどレパートリーを増やさず引っ越したので、さすがにああはすまい、と入った。チャーハンを頼む。見るとカレー風味、何風味と、基本のチャーハンに、何かを足してなに風味と、ラインナップを広げているらしい。カレー風味にする。 それは中華屋というより、喫茶店のチャーハンという趣で、紅ショウガが乗っている。喫茶店に有りがちな、何処で修行したのか由来不明な、独学調である。食べると薄味。明らかに若者向けではない。しかし食事は必ずしも美味いから食べたくなるとは限らない。そういう意味では悪くはない。もう一回、ラーメンを試してから判断しても遅くはない。 そういえば引っ越し早々、道に迷い、訪ねるついでに入った蕎麦屋で冷やし肉蕎麦というのを食べた。量も多いし、そこを通るたびに、冷やし肉蕎麦を食べた。次は別の物を、と思いながら、ついまた頼む。そこを通る理由の店が閉じたので、その蕎麦屋では、七、八回冷やし肉蕎麦だけ食べて終わってしまった。そういう意味では本日の店は、次もカレーチャーハンにしようという気にはなれないが、ラーメンに期待は持たせた。次回黄昏れてコップ酒でもいってみたい。



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