明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



行き当たりばったり、考えずに感じた方が結果は良い、そんなことばかり言ってるので、当ブログの主題のようになってしまっているが、そうして降って来た物は必ず拾うことにしている。 小四になり、母にねだって買ってもらった大人向けの『一休禅師』の〝門松や冥土の旅の一里塚目出度くもあり目出度くもなし”にやたらと感心した私であった。曽我蛇足の一休像もインパクトがあった。昨年もしや、と思ったら一休も臨済宗だったことを知り、竹竿にシャレコウベ掲げた一休を作ってしまった。 当初、ポイントとなる門松も作ろうと思ったが、調べても当時の門松が良く判らない。ある日、縦長画面の上の方の竹竿のシャレコウベに、一匹のカラスがまとわりついていたらどうだろう?そこで、この時期カラスはどうしてる?と調べたら初鴉は正月の季語だという。これでダサいと思っていた門松は要らない。タイトルも『初鴉』としよう。よく出来た偶然である。ところがまだ先がある。1420年(応永27年)のある夜、一休は、カラスの鳴き声を聞いて、悟りを得た、という。出来過ぎにもほどがあろう。個展会場では、来廊者が当ブログを読んでいないな、と思ったら、すべて知った上でこうしたことにしておこう。

 



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