明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



近いうちに虎の撮影を。レンズは中古で買った昔のタムロンズーム二本に、虎でなく、檻に入っていないある動物を撮るため、二束三文で買ったペンタックス、スクリューマウントの望遠レンズを。虎はガラス越しに近くで撮れそうなので偏光フィルターを用意。エドガー・アラン・ボーの『モルグ街の殺人』の犯人のオランウータンは、多摩動物園まで出掛けたが。出来れば近場の上野動物園で。『ジャングルブック』を読んで猛獣が人の目を恐れるというのを真に受け、虎やライオンを睨んで回った幼い私であったが、相手にされず。生き物は、本物を使うことにしていたのに、ガマガエルは作ることになった。ちょっと残念な気もするが、昭和三十年代、連中に様々な非道を働いたせいで今では触りたくもない。まさにバチが当たった。    数年前に飼い猫を虎化して、かつての虎を観たことがなかった絵師の虎図調にしてみた。まあ意図通りにはなったものの、うろちょろする猫を撮るのはマタタビもってしても大変だった。今回いよいよ豊干禅師に絡ませるので、今度は逆に、グウタラな動物園の虎に猫の要素を足そうと考えている。



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昨日はカエルの日だったそうだが、鉄拐仙人に動きをつけたことにより、対するガマと蝦蟇仙人とのバランスが悪くなった。仙人、カエル共に両生類的無表情で、カエルが頭に乗っていたことで仙人の頭の形が隠れていたのも気になっていたので、今度のカエルは肩に乗り、仙人の首に片腕を回し、後ろから父親に飛び付く幼子の如し。雪村周継の蝦蟇鉄拐図は、鉄拐が口から分身を吐き、対するカエルも口から何やら吐いている。それをやりたくて大口を開けた。没になったカエルは、仙人の前で踊る三足のカエルなど、いずれ使い道もあるだろう。 三足のカエルは、その足で財をかき集めるといわれるラッキーアイテムでもある。しかし作った本人に御利益がある気はしない。作ってラッキーになるなら皆んな作るだろう。それにしても、三足のカエル以外にも、鉄拐のひょうたん、蝦蟇仙人の桃など中国由来の画題、モチーフは隙あらばラッキーアイテムを入れて来る。以前飼っていたフラワーホーンという東南アジア産熱帯魚は、色形模様全て風水に基づき評価され、模様が目出度い数字に見えようものなら高額で取引されていた。



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