明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



背景の山々まで作ることことになったので、さすがに行き当たりばったりでは、全体のバランスが取れない。今回は普段やらない大まかなスケッチを描き、撮影時に迷わないようにしている。『慧可断臂図』の洞窟はおおよそ描いた。雪舟作のような顔に見える奇岩がある訳でもなく、相変わらず〝顔は人形の命です”スタイルである。 問題は『虎渓三笑図』である。山を降りないと誓った廬山は、いかにもな風景であり、その麓に虎渓があり、石橋がある。その石橋を超えないことにしていたのに話に夢中になり超えてしまったことに気付き笑い合う三人、私がしょっちゅう仕出かすことなので、戒めのためにも作って見たかった。私の場合は、粘土にさえ触れていなければ危険はないが。 それにしても1カットにどれだけ費やしているのか?これをこうしないと味わえない快楽を私にもたらさなければ、絶対に許す訳には行かない。それがたとえ俺のお袋でもな。(某レスラーのパクリ)もっとも快楽に限っていうならば元を取りはぐれた事は一度もないけれど。



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