毎年大晦日には今年は昨年まで思い付かなかったり、やれなかったことが出来たか、と必ず振り返ることにしているが、今年はあろうことか、中国のおそらく海底から隆起したであろう奇岩の山並みまで作るハメに、ということになろう。いくら人間頭に浮かんだ物を作るように出来ている、というものの、実際思った通りなるかどうかは、やってみないと判らない。といっても、作ったことがない物を作るのは面白い。背景用の材料を本日注文した。 どちらかと言うとほとんど近景で、要素が少ない『慧可断臂図』から作ろうかと思っている。構図は2パターンで決めかねている。昔の中国、日本画は、どちらかというと望遠レンズ的である。広角レンズ的表現はほとんどないが、曾我蕭白ぐらいになると、どういう訳だが、広角レンズで谷底を覗いたような表現が出てくる。あの時代、どういう心持ちで描いたのだろうか。 私がやっているのは一応カメラを使った写真のつもりであるし、広角レンズの効果を知っている。達磨大師と最初の弟子である慧可を広角で撮る。これもまたオツではないだろうか?