ロースクールに通うセイギこと久我清義(永瀬廉)と同じ学校で法律を学ぶ織本美鈴
(杉咲花)。
二人の同級生たちは、天才・結城馨(北村匠海)が行う「無こゲーム」と呼ばれる裁
判模擬を開いていた。
2年の時が経ち、弁護士となった清義の下に馨から「無こゲーム」を久しぶりに行うと
連絡をもらう。現地へ行くと、そこには息絶えた馨と真っ赤な血の付いた服を着て、ナ
イフを持つ美鈴がいた。美鈴の弁護を引き受けることになった清義は、それを機に独立
する。
裁判が進むたびに明らかになっていく。三人にはそれぞれに過去があり、事態が二転三
転していく。そこに隠された真実とは?馨が裁判で明らかにしたかったこととは?
後半になるほど「永遠の仔」を思い出していた。三人が出会うきっかけが違ったら、も
っと夢のある日々があったであろう、と。
そして、普段は大きな声を出して叫ぶことなどないであろう杉咲花。この人の壊れた演
技は突き抜けている。「夜の観覧車」の時といい、秘めた狂気をもつのが本当にうまい。
どのように展開して、狂気の独壇場となるのかに引きつけられる。
それを踏まえて、同世代三人の演技競争を楽しみたい。
第62回メフィスト賞を受賞した五十嵐律人の原作を映像化。監督は『神様のカルテ』の
深川栄洋。
ロースクールの教授・奈倉を柄本明。セイギの過去を知る弁護士は生瀬勝久が務めた。
出演は他に、戸塚純貴、黒沢あすか、筒井道隆、大森南朋。
主題歌はKing&Princeの「愛し生きること」。