帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

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パジェロミニ H56A DOHCターボ タイミングベルト 交換 その2

2011年06月29日 | 

さて、作業は中盤。

 

冒頭にDOHC(ツインカム)エンジンはコツがいると書いてますが、その理由はバルブをコントロールするカムが2本あるところから来ています。

下手にタイミングベルトを外すとカムがくるんと回ってしまうことがあり、そうなると後の作業がやたらとやりづらくなる・・・・

というか、ある程度のテクニックがないとその後の作業が出来ないという方が正解。

 

さらに、OHC のシングルカムならクランクシャフトプーリの上死点とカムプーリのタイミングマークの二点をあわせればOKなのですが、

DOHCだとこれがもう一つ増えて3点となるので、結構シビア。

 

カムが回らないように専用工具を使う手もあるのですが、高いし、無駄な出費などしたくない僕は安価に作業を終わらせています。

さてさて、そんなわけで、いよいよタイミングベルト交換を開始します。

 

中盤作業でまずやらねばならないのはクランクプーリ類の取り外し、とそれに伴う交換予定のアイドラープーリーやらテンショナープーリー交換、他オイルシール、ウオーターポンプの交換も含みます。

各部の名前を知らねば話になりませんので、写真で説明します。

黄色い矢印がカムプーリー

赤い矢印がアイドラープーリー

白い矢印がオイルポンププーリー

緑色の矢印がテンショナープーリー

水色の矢印がクランクシャフトプーリー

ピンクの矢印がウォーターポンプです。

 

作業はまずこれらを覆っているカバーを外すことから始まります。

タイミングベルトカバーは、上下に分割して取り外し、取り付けが出来る様になっており、まずは上のカバーから取り外します。

下のカバーを留めているボルトはまだ外さないでください。

 

そして恒例のクランクベルトプーリ固定ボルトの取り外しですが、これは以前行ったハイエースのタイミングベルト交換をした際に紹介した方法でかまわないのですが。

今回はハンドインパクトを使っています。

 

ヤフオクで2000円くらいで売っており、安いですし、エアコンプレッサー不要で、他の修理でもつかえますので、今回購入しました。

このハンドインパクトをこのようにクランクベルトプーリーの固定ボルトにかけ、トップの部分をでかいハンマーでガツンと叩きます。

トルクがバカみたいにでかいので、弛める方向ではなく締める方向に叩くとボルトが折れたりしますので注意。

弛める場合は、写真のかけ方でOKです。

この作業をするときに、忘れてならないのは、必ずクランク固定を行っておくこと。 ギアを5足へ入れておくことですが、その1で方法を紹介しました。

 

この固定をしてクランクが回らないようにしておかないと、ボルトは弛みません。

 

ボルトが弛んだら、指で回るくらいまでのところまで弛めておきます(抜かない)。

次にカムシャフトを回転させますので、クランクシャフトが回転するようにロックは外します(ギアをニュートラルにします)。

 

次に、カムのプーリーボルトにソケットレンチを噛ませ、必ず右回り(白い矢印の方向)にゆっくりと回転をさせていきます。

正直、プーリーをこのように回してはいけないのですが、タイミングベルトが張られている状態だと、僕は結構お構いなしにやっています、作業性第一ですから・・・

ちなみにスパークプラグはこの段階までに必ず抜くか弛めておいてください。

 

ゆっくりカムプーリを回転させて行くと、クランクベルトプーリーが一緒に回りますので、その際に黄色と赤の矢印の部分を必ず見ていてください。

水色の矢印にある T がピストン上死点で、そこに 赤矢印の切欠きをあわせます。

 

 

さらにもう一つ合わせなければならないのがカムプーリーのタイミングマーク。

パジェロミニの場合、カムプーリーに二つのマークがあります。

間違えやすいので、写真をアップ。

 

4サイクルエンジンは構造上2回転で一工程となりますので、上死点が二回ある。

しかし吸排気は一工程でそれぞれ一回ずつですから、クランプーリー二回転に対してカムプーリーは一回転しか回りません。

カムプーリーには二つの印がされており、丸いのと三角の二種類あり、僕はどちらでも良いと思うのですが、三角に合わせるのが正解のようです。

 

こちらを合わせるのが正解。

ここを合わせた時、再びクランクベルトプーリーを見ますが、Tと切欠きがぴたりと合っていればOK。

 

この3点がぴたりと合っていなければならない(重要)のです。

もしこれがずれていたら(歯飛び)、そのエンジンはまともな性能を発揮していなかったということ。

 

さて、先ほどカムプーリーはタイミングベルトを外すと、くるりと回ってしまうという話をしました。

これはバルブを押す構造からそうなるのですが、一度ずれるとタイミングマークを合わせるのが結構大変なことになります。

そこで、安価で確実な固定方法として、僕の場合はタイラップを使っています。

 

ホームセンターで安く売っていますから、20本もあれば(後の位置修正作業で何回か使う可能性があるため)十分。

それをこのように通して締め上げ(最低2本必要)、がっちりとプーリーを固定。

これでプーリーは回りません。

 

次、再びクランク固定(ギアを5足)。

そして先ほど弛めておいたクランクベルトプーリーのボルトを取り外し、さらに下側カバーを留めているボルトをはずせばタイミングベルト全体が現れます。

こんな感じ

早速 ベルト交換といきたいところですが。

今回は赤矢印のアイドラープーリー、緑矢印のテンショナープーリー、そして白矢印オイルポンププーリーのオイルシールを交換しますので。

この状態のをキープしたままで赤矢印の真ん中にあるボルトをまず弛めます(抜き取らない)。  

注意 クランクの固定を忘れると大変ですから、この作業前にもう一度固定してあるか再確認

次にオイルポンププーリー(白矢印)の、やはり真ん中のボルトを弛めます(抜き取らない)。

この際に、カムプーリーのタイミングマークの合わせ目がずれないように注意してください。

心配な場合はカムプーリにソケットかまして回らないようにすると,さらにOK。

万が一カムプーリーのタイミングマークがずれたら、面倒ですが、タイミングカバーの下を仮付けして、クランクベルトプーリーを取り付けて、もう一度タイミング合わせる要領でのやり直しが必要です。

 

うまくオイルポンププーリーのボルトが弛んだら、次はテンショナー。

赤い矢印のスプリングがどう取り付けられているかを、完全に確認した上でペンチなどを使ってスプリングを外します。

そして黄色矢印のボルト2本を弛めるとテンショナープーリーがフリーとなってタイミングベルトが弛みます。

タイミングベルトをはずしたら、今のテンショナープーリー、先ほど固定ボルトを弛めておいたアイドラープーリーとオイルポンプ

プーリー、クランクプーリーを取り外します。

クランプーリはただ引っ張れば抜ける。

 

アイドラープーリーとテンショナープーリは必ず交換します。

ちなみにテンショナープーリーは新旧こんな感じですが、形が違う・・・・・・  ちなみにアイドラープーリーも違いました。

 

ちなみにですが、これらのプーリー類を外した段階で、オイルシールの劣化によるオイル漏れが発生していることが分かり、さらにそこへ蓄積されたほこりなどで、かなり汚れていましたので洗浄を行いました。 

パジェロミニはクランクオイルシールとオイルポンプシールからの漏れが多いので有名で、これらは後に交換しますが、これでカムプーリーのオイルシールからもだだ漏れしていたら結構大変な作業になるところでした。

今回はそこからの漏れが全くありませんでしたので、カムのオイルシール交換はしていません。

 

 

ウォーターポンプの交換。

5本あるボルトを弛め、ゴムハンマーなどで本体を軽く叩くと外れます。

この際にクーラントが多少出てきます。

 

ちなみに洗浄された下部分が光っています。

外されたポンプですが、下の逃がし穴からの水漏れ跡は全くありませんでした。

ということは前回交換されているのか?

ちなみに、ポンプにはオルターネータステーがまだついています、これは取り外して新しいポンプへ取り付けておきます。

ポンプを取り外した後はドライバーやスクレーパーなどで、ガスケットなどを取り除く必要があります。

新品と比較。

 

 

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パジェロミニ H56A DOHCターボ タイミングベルト 交換 その1

2011年06月29日 | 

家のメインカー?として、購入以来、ほぼ四年近い歳月を走り続けてくれているパジェロミニ。

エンジンはツインカム(DOHC)ターボで、4気筒20バルブのハイテックメカ、その恩恵で車体の重さを感じさせない軽い走りが魅力の車。

購入時にたしか7万キロくらいだったこの車も12万4千キロを回ってしまった。

記録をみると6万キロあたりでタイミングベルトを交換しており、となると、すでにそれから6万4千キロ走っていることになる。

タイミングベルトは一応10万キロまでOKと言われているが、実際はそれが納められているカバー内のオイルポンプやらクランクシャフトのシール劣化によるオイル漏れ等でベルトがぐしゃぐしゃになり、それが影響して早く切れる可能性が高い。

特にこの車種は、クランクシャフトオイルシールとオイルポンプシールが弱いことで有名?ですから、注意が必要。

前回交換の走行距離からすると、それらの消耗品は交換されてないと考えて良く、今回はそれらも様子をみて早めに交換しました。

 

そんなわけで、今回タイミングベルトを交換しましたので(といっても5月の話)ブログに掲載します。

一応アップしていますが、あくまでも次回作業時に自分が忘れないように、との記録ですから、同じ事をするのを進めているわけではありません。

もし参考にされる場合は、自己責任にて作業をおねがいします。

 

さて、今回はDOHCターボということで、OHCのシングルカムエンジンと比べて多少コツがいる。

まずは見ての通り隙間がない (笑)

 

そのため、ラジエータを外す作業が必要。

そんでもって、車の真下にあるドレンプラグをゆるめ、クーラントを抜く。

黄色い矢印のがそれ、

青と白の矢印は後に外すフアンガードの爪が此処に刺さっているということ。

赤い矢印はラジエータホースの下側取り付けクランプ、

だばだばだば・・・・・とクーラントが出てくる。

ある程度抜けた後にラジエータキャップをはずすと、残りが出やすくなる。

 

ついでにキャップを点検。   綺麗だし問題なし。

次の作業は先ほどの赤い矢印のクランプをゆるめ、下のホースをラジエータからはずします。

この際ホース内に残ったクーラントが再びどばっと出るので注意。

さらに上のホースを固定しているクランプをペンチなどを使ってゆるめ、

ホースを抜き取る。

このときホースを点検しますが、やたらゴムが固くなっていたり、亀裂などがあるようなら交換が必要です。

今回は問題なし。

この車、ホースの差し込み部にベタベタと何か塗ってある、指で剥がすと水漏れ防止のシール材? 粘土っぽいが、こんなものあると

ラジエータ詰まらせるので後でしっかり取りました。

 

次。

フアンガードの左右にある黄色い矢印のボルトをゆるめる。

写真では変な白い部品がついていますが、これは締め付けられている部分のプラスチックが以前割れてしまったので、押さえの部品をつくって

とめているためです。 普通はありません。

 

同じく、左右にあるラジエータ固定ボルトをゆるめる。

 

ボルトを抜けば、このようにラジエーターは簡単に取り出せます。

 

このとき先ほど外したラジエータキャップ付けると、取っ手みたいになり、抜き出しやすい。

 

漏れがないか含めて点検すると、結構ゴミで詰まっている。

ところで、この車で原因不明の水温上昇(高すぎだろこれ?)トラブルが起きることがあります。

特に夏場に多いのですが、サーモスタットを疑う前にまず此処を点検してください。

かく言う僕も以前、やたら水温が上がり気味になるのでラジエータを点検したら、こんなどころで糞詰まり状態になっていた

事が有ります。

そのときはこの写真よりも遙かにひどかったです。

ラジエータは空気が通らねば絶対に冷えませんから、水温計の針はどんどんと上がっていく。

特にアイドリングでエアコンなど効かせているとオーバーヒートかと思うくらいまで上がります。

 

もし詰まっているようなら、ここまでの作業のように取り外して清掃をする必要があります。

パジェロミニの場合、簡単にラジエータ外せますから、もし原因不明で水温が上がって悩まれている方は一度点検して見てください。

ラジエータ取り外し後は、フアンガード外しですが、これはただ上に引き抜くだけ。

フアンガードの下は

水色と白の部分で爪によって差し込まれているだけなのです。 よって簡単。

 

ラジエータがはずれると、一気に作業空間が出来ます。

ただし、エアコンのコンデンサ(ラジエータみたいに見える)が前にまだあるので、乱暴に作業しないこと。

 

次にエアインタークーラーユニットを外して、スパークプラグを緩めておきます。

ただ、今回はエンジンが過熱していたので、熱い思いをするのが嫌な僕はこの作業を後回しにしています。

プラグを抜かなくてもこの後の作業は出来ますが、クランクを回すのに力がいるのと、ゆっくり回さねばなりませんので注意。

 

 

まずはクーリングファン外し。

二本あるベルトはまだこの段階でゆるめません。

 

その為にはクランク固定

固定方法は簡単で、まず運転席へ入り、ギアを5足へいれ(エンジンをかけないで、クラッチ踏んで入れる)、そしてサイドブレーキを強めにかけます。

駆動系統全体を使ってクランクシャフトを固定するのですね

 

こうするとクランクシャフトプーリが回りませんから、ベルトを緩めていない限りは回り留めのブレーキとなった、フアンを固定している4本のボルトは当然に外しやすくなります。

2本は上の見えるところから作業できるのですぐに弛められますが、反対側(下の)ボルトは、車の下からやるか、次のようにします。

 

クランク解放

運転席に入り、クラッチ踏んでギアをニュートラルにする。 当然ですが、これでクランクが回るようになります。

 

そしてクランププーリにソケットレンチ噛ましてクランクをゆっくりと通常回転方向(右回り)へ回し、下にあったフアン固定ボルトが見える位置まで動かす。

そして再びクランク固定

運転席にはいり、クラッチ踏んで5足へ入れる。 これで再びクランクが固定される。

 

4本とも締め付けがゆるむと、後は手で抜けます。

注意、この段階では、まだ4本のボルトを弛めるだけで、抜くのは次のフアンベルトを弛める作業後になります

フアンベルトがよほど弛んでいない限り、簡単にボルトは弛むはずですが、駄目な場合は2本のフアンベルトを一度張って滑りにくいようにするか、ドライバーやレンチ等をシャフトとナットへうまく噛まして回り止めするなどの工夫をして緩めてください。

 

フアンベルト外し。

まずはオルターネータの固定ボルトを二本弛めます。

*ファンの固定ボルトを抜くなと書いていて、実際は2本だけ残して抜いてある自分(笑)

 

固定ボルトの位置がわかりやすいように、ファンを外した状態の写真を載せますから見てください。 黄色矢印二カ所がそれです。

この二本を弛めておいて、ベルトを上から押すと完全に弛みます。 この状態となってファンを取り外します。

 

補記類ベルト外し

1本目をはずしましたが、これだとまだもう一本のベルトがまだ架かっているので、その補記類用ベルトを弛めます。

ここを+ドライバもしくはソケットを使って回せば簡単に弛みます。

ここでめでたく?二本ともベルトが外せます。

はずしたベルトは痛みがあれば交換して下さい。

 

ちなみに参考として補記類ベルトの張りを調整するアジャスター(赤矢印)

 

次の作業。

上の写真の様に、ソケットレンチでプーリーの固定ボルトを弛めます。

 プーリーが外れますので、下に落とさないように注意して取り外して下さい。

 

さて、ここまでが、下準備です。

後はクランクボルトを弛めてタイミングベルトカバーを外し、同ベルト交換を行いますが、その2へ続く

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