GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

毎日更新! GetUpEnglish Updates Every Day! Since April 1, 2006 (c) 2006-2024 Uesugi Hayato(上杉隼人)

HOW TO BE HUMAN(1)

2022-01-01 08:54:48 | How to Be Human

 重度の自閉症を抱えながら、ふたつの大きな奨学金を得て、現在はオックスフォード大学大学院で学ぶJory Flemingさん。

 フレミングさんのこのすばらしい本を昨年からずっと読んでいる。

 How to Be Human: An Autistic Man's Guide to Life

 By Jory Fleming With Lyric Winik

 https://www.simonandschuster.com/books/How-to-Be-Human/Jory-Fleming/9781501180507

 こんな言い方があった。

 2022年最初のGetUpEnglishは本書の一部を紹介する。

Given that Jory doesn't like language and his brain is not wired for words, how did he develop his language skills? The answer is years of speech therapy and practice. But,s we discussed, using language and being comfortable with using language are two very different things. Fundamental to Jory’s communication with the outside world is his translation process, taking the concepts embedded in his “Jory’s beads" and trying to put them into words that can be understood by everyone else around him. His facility with languages also directly linked to his environment and his amount of mental energy.

 ジョリーは言葉を使うのが好きではなく、一つひとつの語に脳が結びついていることもないとすれば、どうやって言葉を使えるようになったのだろう? 何年も言語セラピーを受けて、訓練を積んだからだ。だが、すでに話した通り、言葉を使うことと、言葉を使って気持ちよくなることは、まったく別のことだ。ジョリーが外の世界とコミュニケーションをはかる上でまずしなければならないのは、イメージを言葉に置き換えることだ。すなわち、「ジョリーのビーズ」に埋め込まれた概念を取り込み、周りの者が全員理解できる言葉に置き換えるのだ。ジョリーがうまく言葉を使えるかどうかも、周りの状況および自身の精神エネルギー量に直接関連する。

 facilityは「容易さ、器用さ」であるが、「名詞」→「名詞」対応で日本語にすると日本語が硬くなることがよくあるので、「言葉をうまくつかえるかどうかは…」くらいに動詞の言い方で「品詞転換」して訳してもいいだろう。ただ、注意しなければいけないのは、語数はなるべく抑えて、説明的な言い方にしないことだ。すると英語は自然なのだが、日本語がやや情報過多で重い印象を与えてしまうことになる。

 自閉症の人の脳がどのように言われたことをとらえ、言語化するか、ずっとわからなかった。だが、フレミングさんは自分の脳の動きを自分の言葉で説明しているのだ。これは非常に画期的なことだ。

 本書にも繰り返し書かれているが、フレミングさんが定型発達者と特に問題なく会話ができるようになったのはフレミングさんがものすごく努力をしたからであり、周りの人たちがそれを温かく支えたからだ。

 そんなフレミングさんの言葉を通じて自閉症の人たちが思っていること、見ていることを理解することで、われわれの自閉症の人たちに対する見方は変わるだろし、そうすればこの人たちの世界も変えることができるはずだ。それによって、わたしたちが共に生活するこの世界も変わる。

 本書に書かれているジョリー・フレミングさんの一言一言が胸に響く。

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HAPPY NEW YEAR 2022

2022-01-01 07:31:28 | お知らせ

 明けまして、おめでとうございます。

 ここ数年、劇的に仕事量が増えてしまい、毎日の更新が遅れてしまっています。

 今年もどんなに忙しくても毎日更新しますし、更新が遅れないように心がけますので、どうかGeUpEnglishを見捨てず、毎日チェックしていただけますよう、お願い申し上げます。

 2020年の元旦にこの記事をUPしました。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/81e953386014d439087bf1d49fec19b2

 2項目は実現できましたが、3項目は実現できませんでした(そもそも実現できないものもある)。

 2022年もNew Year Resolutionを立てて、その実現に努力したいと思います。

 本年もGetUpEnglishをよろしくお願いします。

 2022/1/1  上杉隼人

Happy New Year.

 I want to thank all of my wonderful readers for coming to GetUpEnglish over the past year.

 Thanks to your support, we have finished 2021 with over 130,000 from you.

 May I wish all of you a very healthy and happy 2022.

 Happy New Year!

 Yours,

 Uesugi Hayato

 

 

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