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《11月29日(水)鈴木克昌代表代行・幹事長定例記者会見要旨/中国の防空識別圏の問題について》
《自民に「婚活・街コン推進議連」》(MSN産経/2013.11.26 21:37)
全文参考引用。
〈婚活中の男女に出会いの場を提供する町おこしイベント「街コン」の推進を目指す自民党の議員連盟「婚活・街コン推進議連」の設立総会が26日、国会内で開かれた。
会長の小池百合子元防衛相のほか、森雅子少子化担当相、野田聖子総務会長、田村憲久厚生労働相ら約30人が加入。各地の街コンの視察などを通じ、開催促進に必要な施策の提言を目指す。婚活の推進を目指す議連の設立は野党を含めて初めてという。
小池氏は総会で「少子化対策と地域活性化という2つの国家的課題をいっぺんに片付けてしまう」と街コンの意義を強調。自身も独身の宮川典子衆院議員は「この議連が昔からあれば、私も34歳まで独身じゃなくてすんだのでは…」と笑いを誘った。〉――
小池百合子はノー天気にも、頭の中がカラッポだから仕方がないとしても、「町おこしイベント『街コン』の推進」が「少子化対策と地域活性化という2つの国家的課題」の最有効な解決策だと合理的判断能力のないところを平気で露出させている。
この愚かしい露出は年収が婚姻状況に与える影響が言われている昨今の久しい状況を無視しているから可能となる無知の結果だろう。
結婚と収入との関係――と言うよりも、低収入と未婚との関係といったほうが理解しやすい。
《正規・非正規別の未婚率》(社会実情データ図録/2012年9月5日収録)
収録は2012年9月5日ではあるが、2010年の統計となっている。
30歳代男性未婚率 30歳代女性未婚率
非正規 75.6% 非正規 22.4%
正規 30.7% 正規 46.5%
40歳代男性 40歳代女性
非正規 45.7% 非正規 6.3%
正規 15.1% 正規 22.3%
女性が30歳代も40歳代も非正規と正規が逆転して収入の高い正規の方の未婚率が高いのはよく言われていることだが、仕事に生き甲斐を感じているとか、仕事にかまけて婚期を逃してしまうタイプとかの理由によるものではないだろうか。
しかし明らかに男性の場合は収入の低い非正規の方が遥かに未婚率は高い。
では、マスコミが頻繁に伝えていていやでも耳に入ってくるから、皆さんよくご存知だろうが、正規と非正規の収入とその差を見てみる。
《平成24年分民間給与実態統計調査結果について》(国税庁HP/平成25年9月)
民間の給与所得者の年間平均給与――408万円(前年比-0.2ポイント)
正規――468万円
非正規――168万円
この正規と非正規の年収3倍の違いが30歳代、40歳代の未婚率に最終的に反映されていると言うことであるはずだ。「最終的に」と言うのは20代で非正規で社会に出た者はそのまま非正規を続ける確率が高くて、その非正規の継続性を以って、「最終的に」そのような結果になると表現した。
となると、未婚率を下げ、結婚率を高めるための有効且つ根本的な解決方法は年収増加ということになる。カネに余裕ができると、仕事以外の活動範囲が広がり、当然、広げた活動区域での男女の出会いの機会も増える。小池百合子が言う「地域活性化」にもつながるというわけである。
いわば「街コン」という上からのお仕着せ型から脱した自律型の個人コンとでも言ったらいいだろうか。
安倍晋三はアベノミクスの好循環を発動させ、軌道に乗せるために盛んに賃金アップを企業に頼み込んでいるが、連合や閣僚の間から最近になってやっと非正規の賃金アップをチラホラと聞くようになってきた。
だが、賃金アップの要求に直接関わる連合はパートなどの非正規労働者の賃上げを来年の春闘での重要項目の一つとしたが、非正規労働者時給30円、月額約5000円の賃上げ要求方針を決めたものの、100%はないと言うことができる満額回答で年収6万円増では、非正規が上がれば、それ以上に正規が上がるから、格差の維持どころか、更に拡大傾向を取ることになって、女性の非正規労働者を見る低収入者視線は左程変わることはないに違いない。
結果、結婚相手から従来どおりに排除される確率にしても変わらないことになる。
だとすると、自民党の「婚活・街コン推進議連」がやるべきことは各労働組合や安倍晋三と以下の閣僚などの先頭に立って正規労働者との賃金格差を縮小する非正規労働者の賃上げの旗を振ることだろう。
そうしないなら、お遊びで終わること間違いなしだ。