◆ソマリア沖海賊対処任務
遠く東アフリカへ二隻の護衛艦、三機の哨戒機が任務に当たっています、海上自衛隊のソマリア沖アデン湾における海上護衛任務が1000隻の護衛を達成しました。任務は今後も継続されます。
海賊対策、護衛1000隻に=海自・・・ 北沢俊美防衛相は10日の記者会見で、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策について、昨年7月の海賊対処法の施行以降、海上自衛隊による民間船舶の護衛隻数が同日で計1000隻になったと発表した。(2010/08/10-12:24)http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010081000381
海上自衛隊の海賊対処任務は、総論賛成各論反対という民主党の反対の下で自民党時代に開始されたものですが、民主党政権が成立してからも海賊対処任務は実施され、船団を集合させて護衛艦が直衛につくという方式で今に至るも確実な護衛が可能で、いまだ海上自衛隊の護衛下では襲撃された船舶はありません。
護衛艦の派遣に続いて固定翼哨戒機の派遣も実施されており、陸上自衛隊も警備支援に派遣されています。海上自衛隊の任務はアデン湾に隣接するジプチ共和国を始め欧州や中東諸国から高く評価されていて、派遣部隊指揮官を国家元首であるジプチ大統領が直々に激励するなど、破格の厚遇ぶりです。
現在では、ジプチを拠点港として補給や休養に寄港することが出来るほか、海上自衛隊固定翼部隊は本格的な整備補給基盤を構築するべく基地施設の建設に向けて動き始めています。しかし、日本を遠く離れ、任務に就いている自衛隊、というものは中々報じられないもので、派遣当時のような議論も忘れられているのではないか、という印象があります。
海上自衛隊は最盛期63隻の護衛艦が任務に当たっていましたが、現在順次縮小されており、防衛大綱に基づいて47隻にまで縮減される計画ですから、常時二隻、交代の護衛艦を回航する訳ですから、それ以上の艦船が任務に当たっている訳で、決して楽な任務ではありません。そこに補給艦を派遣しよう、という構想があるのですが、日本の防衛以外にもこうした任務があるわけで、護衛艦定数については再考の余地はあるのではないか、と思います次第。
HARUNA
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