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ウクライナ情勢-ロシア軍は14個師団16個旅団から成る2個軍年内新編,レニングラード軍管区第44軍団募集開始

2024-04-03 07:00:59 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ情勢
 日本の場合は補完するにしても場所が限られる為に保管予算が必要なのは理解するのですが退役装備を備蓄しておく必要でしょうか。

 ロシアのショイグ国防相は2024年内に2個軍を新編すると発表しました。3月25日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によればこれはショイグ国防相が3月20日に発言したもので、この2個軍を構成する戦力は14個師団16個旅団という規模となり、これまでの編成から戦車部隊及び砲兵と機械化歩兵、兵站部隊を以て編成される部隊となるもよう。

 ロシア国内の徴兵活動は順調であり、14個師団16個旅団を編成するに十分な人員を確保できると見られていますが、課題はロシア軍の教育基盤の限界とともに、ロシア軍には旧式装備しか残されておらず、14個師団16個旅団に相当するリソースをどのように確保するかが課題となる見通しという。ロシア軍は1990年代に廃棄された装備を再生させています。
■防衛情報-ウクライナ情勢
 アメリカの軍事援助停滞がロシア軍の前進を助長させている構図なのですが弾薬備蓄よりも生産能力を手元に置く方が重要なのかもしれない。

 ロシア軍はアウディイフカ西方へ更に前進している、ISWアメリカ戦争研究所ウクライナ戦況報告の3月26日付公表分が概況を示しています。アウディイフカ政府ではオルリフカとトネンケの西方に進出しているとのこと。一方、ウクライナ軍ライマン方面部隊では2023年12月以降ロシア軍は大規模な攻撃を行っていない、と概況を説明しました。

 ライマン方面では最近セレブリャンスケ森林地帯において装甲車両若干を含む小隊規模の部隊が突撃を行ったとのこと。なお、ロシア軍の前進に対しチェコがウクライナ支援に3月19日、30万発の砲弾を確保していて今年6月までに砲弾が送られるとのこと。
■防衛情報-ウクライナ情勢
 日本の場合は輸出しない以上防衛装備品を短期間で新規装備に置換え同時に退役した装備を40年程度備蓄しておくべきということか。

 レニングラード軍管区で第44軍団志願兵募集広告が掲示された、イギリス国防省ウクライナ戦況報告3月26日付発表が概況を示しています。レニングラード軍管区はロシア連邦軍の北部軍管区から独立して新設された方面軍にあたり、今回募集広告が掲示されたのは管区内のルーガといい、新しい軍団の構成要員を一から募集しているかたち。

 第44軍団について。判断が難しいのはロシア軍が新設の軍団をこれまでの新編部隊と同じ様にそのままウクライナへ派遣するのか、当面はロシア国内に配置するのか。ロシア軍はNATOへのスウェーデンとフィンランド加盟とともに西方国境地帯の防衛強化を求められており、他方でウクライナ侵攻部隊は莫大な損害から新鋭部隊を必要としています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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