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日米共同飛行-日本海上空で戦闘機編隊を二日連続実施,北朝鮮ICBM発射実験と中国ロシア爆撃機飛行へ対応か

2022-05-27 07:01:03 | 国際・政治
■臨時情報-日本海情勢
 日米の対応が迅速に行われる事を誇示する事は抑止力に繋がるのですが、二日間連続で行われますと本気度の高さに驚かされます。

 アメリカ空軍と航空自衛隊が我が国周辺情勢の緊張に併せ25日と26日に連続して共同飛行を実施しました。共同飛行には大きな意味は無く同盟関係の誇示と抑止力という側面が大きなもので、具体的な軍事行動の前段階を意味するわけではありませんが、非常に素早い対応で行われた点が、突発的な事態における日米の調整能力の高さを示すものといえる。

 5月25日午後、航空自衛隊千歳基地より発進した航空自衛隊第2航空団のF-15戦闘機4機と青森県三沢基地より発進したアメリカ空軍のF-16戦闘機複数が日本海上空で共同飛行を行いました。25日1530時過ぎに三沢基地からF-16戦闘機が8機連続して発進しているとのことで、三沢にはアメリカ空軍第36戦闘航空団と自衛隊第3航空団が展開しています。

 日米戦闘機の日本海上空での共同飛行、勿論編隊飛行を行っただけですが、この25日は早朝に北朝鮮が連続して弾道ミサイル実験を実施していたため、急遽同盟関係を強調するという意味があったのでしょうか。日米共同調整の延長線上として実施したのか、政府レベルでのもう少し高い次元での事前調整が在ったのかについては明らかではありません。

 5月26日にも航空自衛隊とアメリカ軍が戦闘機8機による共同飛行を実施した、ロイター通信が報道しました。過去のアーカイブの写真ではあるようですが、ロイター通信は報道にアメリカ海軍のF/A-18E戦闘攻撃機と航空自衛隊F-15戦闘機の編隊飛行の様子を紹介しています。26日の編隊飛行について、今度は海軍と航空自衛隊が協力したということか。

 日本海種変情勢を俯瞰しますと、北朝鮮大陸間弾道ミサイル実験の実施とともに、24日には中国H-6爆撃機とロシアTu-95爆撃機により共同飛行が実施されており、日米の場合は戦闘機ですが、共同飛行を行う事にはそういった平時とは異なる事案に対しても看過する事無く各々に共同飛行を行うことに意味がある、この様に誇示する為なのかもしれません。

 F/A-18E戦闘攻撃機、ロイター通信であればレッドフラッグアラスカの自衛隊F-15戦闘機とアメリカF-16戦闘機の編隊飛行写真などはアーカイブされているでしょうから、F/A-18E戦闘攻撃機の写真を提示したという事は少なくとも関係者から海軍の戦闘機が参加したという情報は得ていたのでしょう連続しての共同飛行にはメッセージ性があります。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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