■有人無人混成MUM任務
現有装備でも代替できない訳ではありませんが政治に求められる任務を最も効率的に考えた場合には既存装備を隙間運用の様に充てる事は一長一短となります、その欠缺を埋めるのがCB-90だと思う。
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CB-90襲撃艇、海上保安庁と自衛隊に最適な装備ではないか、という視点を示したのですが、海上自衛隊には、まず地方隊の警備隊用に最適な装備ではないか、と示しました。警備隊にはSB-25特殊警備船が装備されているのですけれど、これは要するに複合船ですから夏などは遮るものが無く大変です、この点でCB-90は高いけれど汎用性がある。
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海賊対処任務用、CB-90は北朝鮮不審船による武装工作船事案に対して有用ではないか、という視点は示しました。もっとも海上保安庁にも最適と提唱しているので、海上保安庁の手におえない場合に海上自衛隊へ海上警備行動命令が発令されることを考えれば、グリフィンミサイルのようなもので制圧する、というような用途に限られるのですが。
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アデン湾海賊対処任務、忘れられているようで永らく継続している海上自衛隊の任務として、護衛艦を派遣し実施している任務があります。もちろん、CB-90で延々と日本からアデン湾まで400㎞の航続距離ごとに寄港地で給油しろ、というわけではありません。護衛艦に搭載して現地で哨戒任務に充てる、恰もアメリカ海軍が行うような運用方式で。
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もがみ型護衛艦に搭載できる可能性がある、USV無人機雷排除システム用水上無人機が護衛艦もがみ型のFFM多機能護衛艦としての機雷戦能力用に搭載されるのですが、このために護衛艦の艦尾付近にハッチがありまして、内部に舟艇を収容しています。CB-90の大きさと重さを見ますと空虚重量15.3tで全長15.9mで全幅3.8m、喫水0.8mという。
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うみかぜ型USV,JMUジャパンマリンユナイテッドが開発した無人機雷排除システム用水上無人機は全長11mと全幅3.2mに満載排水量11t、これをCB-90と比較しますと確かにCB-90の方が幅で0.6mと重量で4.3t、簡単に4.3tと書いたけれどもこの重さだけで軽装甲機動車並みの重量です、だから一概に収容できるとも言い切りないのですが。
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無人艇に転用する、こうした施策も考えられるでしょう、MUM任務のように有人と無人を組み分けて、です。無人艇と相手に暴露しますと逆に拿捕される懸念などが生じますが、外見から有人か無人かがわかりにくくしたうえで、長期間の哨戒任務に当たらせるという運用が考えられます。そしてもう一つ、この装備は陸上自衛隊にも有用と考えるのだ。
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舟艇中隊として、3名で運用できるものですから5隻のCB-90を装備して地上支援要員と警備要員を合わせて50名程度の中隊を方面隊単位で配置することは予算面で難しいことではないでしょう。有事には地上要員の支援とともに即応予備自衛官を充当して各方面隊に3個中隊程度舟艇部隊を配置し海上輸送隊、というような部隊を編成してもよい。
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沿岸砲兵で運用しているのだから水陸機動団でも使おう、と安易に考えるのではありません。まず陸上自衛隊は1972年沖縄返還などに際し沖縄駐留部隊へ舟艇中隊を置く構想など、舟艇部隊の装備を真剣に検討しています、これは島嶼部ぼううぃを考えれば連絡手段がヘリコプターに限られる状況に危惧を抱いたといえるでしょう。もっとも連絡以外にも。
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物資輸送にCB-90は、それこそ載せられる装備が限られていますのでガダルカナル攻防戦の蟻輸送再来と揶揄されてしまうかもしれませんが、数個師団を離島に張り付けるのではなく少数の離島警備部隊の展開や物資輸送に、有人艇を人員や装備輸送に、無人艇を食料や弾薬輸送に、充てるならば離島防衛にはかなり有用な装備となり得るよう思います。
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AMOS-120mm自動迫撃砲を搭載し艦砲射撃だ、とも考えたいのですが状況を考えますと相手が離島に侵攻する際にはそれなりに制海権と航空優勢を確保しているでしょうから、艦砲射撃を行う場合にはこれを回復する必要がある、すると護衛艦の127mm艦砲に任せた方がよい。しかし、海上自衛隊に余裕がないならば、それも一応選択肢となりえる。
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抑止力、相手に戦争を起こさせないことが軍事力の第一の目的です、すると有事の際には離島に分散配置した部隊とこれらを確実に連絡線を維持する能力を誇示することは、相手に離島だからといって安易に占領させない、という示威効果を示せるものですし、また平時から小規模な上陸訓練を行い、広報などを通じて世界に示しておくという選択肢もある。
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スウェーデンは日本の平和主義の観点から参考にすべきと一時期言われていました、過去には核開発を真剣に検討したり武器輸出大国であったりNATO加盟交渉を進めて徴兵制が長い国でしたので、本当に調べたのか、懐疑的に聞いていたものですが、そのスウェーデンの開発したCB-90は、日本の防衛に資する装備であると、以上の通り考えるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
現有装備でも代替できない訳ではありませんが政治に求められる任務を最も効率的に考えた場合には既存装備を隙間運用の様に充てる事は一長一短となります、その欠缺を埋めるのがCB-90だと思う。
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CB-90襲撃艇、海上保安庁と自衛隊に最適な装備ではないか、という視点を示したのですが、海上自衛隊には、まず地方隊の警備隊用に最適な装備ではないか、と示しました。警備隊にはSB-25特殊警備船が装備されているのですけれど、これは要するに複合船ですから夏などは遮るものが無く大変です、この点でCB-90は高いけれど汎用性がある。
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海賊対処任務用、CB-90は北朝鮮不審船による武装工作船事案に対して有用ではないか、という視点は示しました。もっとも海上保安庁にも最適と提唱しているので、海上保安庁の手におえない場合に海上自衛隊へ海上警備行動命令が発令されることを考えれば、グリフィンミサイルのようなもので制圧する、というような用途に限られるのですが。
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アデン湾海賊対処任務、忘れられているようで永らく継続している海上自衛隊の任務として、護衛艦を派遣し実施している任務があります。もちろん、CB-90で延々と日本からアデン湾まで400㎞の航続距離ごとに寄港地で給油しろ、というわけではありません。護衛艦に搭載して現地で哨戒任務に充てる、恰もアメリカ海軍が行うような運用方式で。
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もがみ型護衛艦に搭載できる可能性がある、USV無人機雷排除システム用水上無人機が護衛艦もがみ型のFFM多機能護衛艦としての機雷戦能力用に搭載されるのですが、このために護衛艦の艦尾付近にハッチがありまして、内部に舟艇を収容しています。CB-90の大きさと重さを見ますと空虚重量15.3tで全長15.9mで全幅3.8m、喫水0.8mという。
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うみかぜ型USV,JMUジャパンマリンユナイテッドが開発した無人機雷排除システム用水上無人機は全長11mと全幅3.2mに満載排水量11t、これをCB-90と比較しますと確かにCB-90の方が幅で0.6mと重量で4.3t、簡単に4.3tと書いたけれどもこの重さだけで軽装甲機動車並みの重量です、だから一概に収容できるとも言い切りないのですが。
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無人艇に転用する、こうした施策も考えられるでしょう、MUM任務のように有人と無人を組み分けて、です。無人艇と相手に暴露しますと逆に拿捕される懸念などが生じますが、外見から有人か無人かがわかりにくくしたうえで、長期間の哨戒任務に当たらせるという運用が考えられます。そしてもう一つ、この装備は陸上自衛隊にも有用と考えるのだ。
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舟艇中隊として、3名で運用できるものですから5隻のCB-90を装備して地上支援要員と警備要員を合わせて50名程度の中隊を方面隊単位で配置することは予算面で難しいことではないでしょう。有事には地上要員の支援とともに即応予備自衛官を充当して各方面隊に3個中隊程度舟艇部隊を配置し海上輸送隊、というような部隊を編成してもよい。
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沿岸砲兵で運用しているのだから水陸機動団でも使おう、と安易に考えるのではありません。まず陸上自衛隊は1972年沖縄返還などに際し沖縄駐留部隊へ舟艇中隊を置く構想など、舟艇部隊の装備を真剣に検討しています、これは島嶼部ぼううぃを考えれば連絡手段がヘリコプターに限られる状況に危惧を抱いたといえるでしょう。もっとも連絡以外にも。
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物資輸送にCB-90は、それこそ載せられる装備が限られていますのでガダルカナル攻防戦の蟻輸送再来と揶揄されてしまうかもしれませんが、数個師団を離島に張り付けるのではなく少数の離島警備部隊の展開や物資輸送に、有人艇を人員や装備輸送に、無人艇を食料や弾薬輸送に、充てるならば離島防衛にはかなり有用な装備となり得るよう思います。
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AMOS-120mm自動迫撃砲を搭載し艦砲射撃だ、とも考えたいのですが状況を考えますと相手が離島に侵攻する際にはそれなりに制海権と航空優勢を確保しているでしょうから、艦砲射撃を行う場合にはこれを回復する必要がある、すると護衛艦の127mm艦砲に任せた方がよい。しかし、海上自衛隊に余裕がないならば、それも一応選択肢となりえる。
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抑止力、相手に戦争を起こさせないことが軍事力の第一の目的です、すると有事の際には離島に分散配置した部隊とこれらを確実に連絡線を維持する能力を誇示することは、相手に離島だからといって安易に占領させない、という示威効果を示せるものですし、また平時から小規模な上陸訓練を行い、広報などを通じて世界に示しておくという選択肢もある。
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スウェーデンは日本の平和主義の観点から参考にすべきと一時期言われていました、過去には核開発を真剣に検討したり武器輸出大国であったりNATO加盟交渉を進めて徴兵制が長い国でしたので、本当に調べたのか、懐疑的に聞いていたものですが、そのスウェーデンの開発したCB-90は、日本の防衛に資する装備であると、以上の通り考えるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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