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【京都幕間旅情】八坂神社,京都の初夏に奉祝の令和元年と一一五〇年目の祇園祭のはじまり

2019-06-26 20:03:14 | 写真
■八坂さんは京の散歩小路
 晴れ間の青空が眩しく梅雨入りが間の空く頃合いには仕事に合間を見つけ散歩へと誘われるもの。

 八坂神社の神事として執り行われています祇園祭、神社の神門に鎮座します狛犬殿が四条通を見守りますが、祭事の願いは病魔が溢れた梅雨時と猛暑前の京都に八坂神社の御輿が巡幸し、無病息災を願う神事です。令和元年の祇園祭は1150年という節目の年ともいう。

 祇園祭の季節が今年もやってまいりました、そこで四条河原町から阪急に乗る予定を急遽京阪に乗る事としまして、更に四条通から京阪へ至る前に少しだけ寄り道をしてみました。祇園四条駅から八坂神社までは歩けば五分、いや観光客で混んでいたので十分ほど。

 高島屋が阪急河原町駅と共に四条界隈に古都のみならず商都としての気風を伝えていますが、八坂神社はこの高島屋からも、もう少し遠く寺町通からも望見する事が出来まして、丁度夕方の時刻が近づいて参りますと西陽に朱色の八坂さんはよく映えてみえるのです。

 楼門は明応年間の1497年のもの。京都らしいところに一つ寄りたい、との所望が四条界隈にてありますと、八坂神社へ、と運びまして、五山や御所や祇園が良いとしぶられた場合でも、祇園祭の八坂神社、と伝えますと、皆様サボリーマン発動ッと歩みを進められます。

 参拝の願いはそれほど、深く考えずとも願掛けではなく参拝、挨拶、という崇敬と散策の気分で。しかし、素戔嗚尊と櫛稲田姫命を祀る社殿です、今年は梅雨入りが遅いので、秋のお米に影響が出ない程度ならば、晴れの日が多い方がいいなあ、そんなことも考えつつ。

 平安遷都に先立つ八坂神社、その創建は斉明天皇治世下、656年に遡るとのこと。祇園社と呼ばれた時代が長く、興福寺の末寺であった時代から平安遷都の頃には比叡山延暦寺の末寺となりました。そして鴨川の西岸はこの頃、祇園社の神域として不介入権を有していた。

 本殿は承応年間の1654年に造営されたという。素戔嗚尊と櫛稲田姫命を祀る。祇園祭の始まりは貞観年間という、古富士噴火で甲斐の国が全滅し富士五湖が出来たり、千年前の東日本大震災で知られる貞観三陸地震で東北地方が壊滅した様な災害連続、そんな時代です。

 素戔嗚尊と櫛稲田姫命を祀る本殿、その隣の東御座には蛇毒気神という龍王の娘が祀られているのですが、八岐大蛇と重なるとも言われる。要するに原因不明の大災害が各地から報じられる都には疫病が蔓延、これは八岐大蛇を退治した素戔嗚尊に縋るしかない、と。

 足利義満、室町幕府最大の実力者である義満は弘和年間の1384年に神社を延暦寺から独立させています。幕府の直轄とした訳でもなく朝廷からの不介入圏を有しているとともに広大な神域を独占する神社を延暦寺から分離する事で対抗勢力の多極化を図った構図、です。

 祇園祭といいますと、京都を代表する神事ですあり祭事、もちろん道路使用許可などで京都市や京都府警の協力は受けているのですが、基本的に祇園会が行う行事です。そしてその源流を遡りますと、足利義満治世下に祇園祭が朝廷からも独立したという事なのですね。

 政令指定都市としての京都、祇園祭は丸々一ヶ月間を祭事に無病息災を願います。山鉾巡行と宵山が大きく報じられますし、KBSで中継されましたり、最近はBSデジタル放送で全国に中継される為に祇園祭の代名詞的な催事となっていますが、あくまで一ヶ月に及ぶ。

 山鉾巡行が終わりますと、四条通の真下を走る阪急特急からも祇園祭ヘッドマークは取り外され、まだ祇園祭は続いているのに今度は大阪の天神祭ヘッドマークに切り替えられるというほど。しかし、お祭りそのものは続く、もちろん京都は他の祭事も並行して、ね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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