榛名さんの総監部グルメ日誌
織じゃあなかったんですかい、いやあうっかりうっかり。というお店の話題なのですが先週までは物凄い暖冬ではあったものの突如寒気が南下し天候急変と空の境界に冬将軍の逆襲を感じる今日この頃です。
雪が降ると思ったのだ、昭和維新を掲げ青年将校らが独断で部隊を動かし日本の政権中枢を占拠したクーデター未遂事件、二二六事件の際にも東京が雪だった、皇居占拠ならず、天皇陛下の一喝と海軍の迅速な対応により叛乱は首謀者以外に広がらなかったあの日の。
戦艦榛名や金剛や長門に陸奥が反乱軍が占拠した国会議事堂に照準を合わせたその事件の始まりの日は東京は雪だったという。だからこの季節に京都に雪が降っても不思議では名じゃなないか、予報では雪予報も寒気も降りていた、だから休み返上で仕事もしたのだ。
京都に雪は降らなかった、具体的には雪化粧した梅花を梅宮大社あたりで撮影したかったのですが、その気配はなくとぼとぼと、歩いたのではなく市バスか、バス停までは歩きよ、四条通を撤収しまして、河原町まで来ていた。気を取り直して確保した休日の〆といこう。
八兵衛大明神が祀られる祠の近く、ここは中京区中之町にあります焼き鳥屋さんで、カウンターは予約でいっぱいという事で何故か静かな座敷に上げてもらいまして、ウィスキーハイボール濃い目に御通しの野菜スティック、これであとは串を数本注文し、さてさて。
ホタルイカの沖漬を、ちょっとウィスキーよりは清酒にすべきだったかあと思いつつも、熟れた果実を醸すような蒸留の薫り高いウィスキーとともに、ちびちび、あ目玉か、と発酵の先にどくどくの塩辛さと旨味を兼ね備える様になりましたホタルイカさんを摘まんで。
ずりの塩、一本一本炭火で丁寧に焼いてくれるのですが、出来合いが揃うまで待つことなく、焼き上がりを一本一本、この座敷まで運んできてくれます。焼き立ての熱いところを最初の一口は串先から齧るように頂く瞬間の美味しさを、だいじにしてくれるのですねえ。
熾、ここは“熾”という名前の焼き鳥屋さんなのですが、お恥ずかしい、この店をかなり長い事“織”と読み違えていました、生きているのなら神様だって殺してみせる、両儀式さんの小説の読みすぎなのですが、こちらは鶏を十七分割しても屋号は“熾”、読みも違う。
播州一献、気を取り直しひやでコップ酒だ。旨い焼き鳥に美味なる酒、雪景色を愛でようと思った当ては外れたけれども、それでもこういう美味しいお店を夕餉前にちょっと寄り道してみますと、まあ、それも日常であり大事なひとときなのさあ、と思い返す気力が生まれてきます。
ハツはそんな回想の最中にやはりほそくせまい階段を上ってはこばれてきまして、おおこれはいい気分なのでキンミヤ焼酎でも頂こう、となります。座敷席はカウンターのある一階とは別の二階部分で会談が狭いのでなにかこう、坂本竜馬の隠れ家みたいな気分でして。
キモはタレでやってきて、そんななかにもうお酒で気分いいところで且つ気が大きくなっているところに、日本一辛い黄金一味、というものが卓上に隠れていたものですからささっと振り掛けてみましたけれども、おう、あう、なんだこれ、すげえぞ、凄いなあとなる。
かしわ、要するにモモ、やってきました。ぱりぱりの皮その向こうに肉厚の身が収まっているのですが、美味しいのは最早当たり前としてですね、この小皿の様子といいますか、柄が個性あるのがちょっと嬉しい所ですよね、今度の柄はどんな、とも楽しみになってね。
阪急河原町駅の北側、ここは四条通から徒歩一分ほどの場所なのだけれども昔、一階がレコード店であった京極東宝の映画館、いまはスーパーホテル、からも指呼の距離で、暖簾の先に八兵衛大明神が祀られる祠が鎮座する細い路地の一角に、こんなお店があるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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織じゃあなかったんですかい、いやあうっかりうっかり。というお店の話題なのですが先週までは物凄い暖冬ではあったものの突如寒気が南下し天候急変と空の境界に冬将軍の逆襲を感じる今日この頃です。
雪が降ると思ったのだ、昭和維新を掲げ青年将校らが独断で部隊を動かし日本の政権中枢を占拠したクーデター未遂事件、二二六事件の際にも東京が雪だった、皇居占拠ならず、天皇陛下の一喝と海軍の迅速な対応により叛乱は首謀者以外に広がらなかったあの日の。
戦艦榛名や金剛や長門に陸奥が反乱軍が占拠した国会議事堂に照準を合わせたその事件の始まりの日は東京は雪だったという。だからこの季節に京都に雪が降っても不思議では名じゃなないか、予報では雪予報も寒気も降りていた、だから休み返上で仕事もしたのだ。
京都に雪は降らなかった、具体的には雪化粧した梅花を梅宮大社あたりで撮影したかったのですが、その気配はなくとぼとぼと、歩いたのではなく市バスか、バス停までは歩きよ、四条通を撤収しまして、河原町まで来ていた。気を取り直して確保した休日の〆といこう。
八兵衛大明神が祀られる祠の近く、ここは中京区中之町にあります焼き鳥屋さんで、カウンターは予約でいっぱいという事で何故か静かな座敷に上げてもらいまして、ウィスキーハイボール濃い目に御通しの野菜スティック、これであとは串を数本注文し、さてさて。
ホタルイカの沖漬を、ちょっとウィスキーよりは清酒にすべきだったかあと思いつつも、熟れた果実を醸すような蒸留の薫り高いウィスキーとともに、ちびちび、あ目玉か、と発酵の先にどくどくの塩辛さと旨味を兼ね備える様になりましたホタルイカさんを摘まんで。
ずりの塩、一本一本炭火で丁寧に焼いてくれるのですが、出来合いが揃うまで待つことなく、焼き上がりを一本一本、この座敷まで運んできてくれます。焼き立ての熱いところを最初の一口は串先から齧るように頂く瞬間の美味しさを、だいじにしてくれるのですねえ。
熾、ここは“熾”という名前の焼き鳥屋さんなのですが、お恥ずかしい、この店をかなり長い事“織”と読み違えていました、生きているのなら神様だって殺してみせる、両儀式さんの小説の読みすぎなのですが、こちらは鶏を十七分割しても屋号は“熾”、読みも違う。
播州一献、気を取り直しひやでコップ酒だ。旨い焼き鳥に美味なる酒、雪景色を愛でようと思った当ては外れたけれども、それでもこういう美味しいお店を夕餉前にちょっと寄り道してみますと、まあ、それも日常であり大事なひとときなのさあ、と思い返す気力が生まれてきます。
ハツはそんな回想の最中にやはりほそくせまい階段を上ってはこばれてきまして、おおこれはいい気分なのでキンミヤ焼酎でも頂こう、となります。座敷席はカウンターのある一階とは別の二階部分で会談が狭いのでなにかこう、坂本竜馬の隠れ家みたいな気分でして。
キモはタレでやってきて、そんななかにもうお酒で気分いいところで且つ気が大きくなっているところに、日本一辛い黄金一味、というものが卓上に隠れていたものですからささっと振り掛けてみましたけれども、おう、あう、なんだこれ、すげえぞ、凄いなあとなる。
かしわ、要するにモモ、やってきました。ぱりぱりの皮その向こうに肉厚の身が収まっているのですが、美味しいのは最早当たり前としてですね、この小皿の様子といいますか、柄が個性あるのがちょっと嬉しい所ですよね、今度の柄はどんな、とも楽しみになってね。
阪急河原町駅の北側、ここは四条通から徒歩一分ほどの場所なのだけれども昔、一階がレコード店であった京極東宝の映画館、いまはスーパーホテル、からも指呼の距離で、暖簾の先に八兵衛大明神が祀られる祠が鎮座する細い路地の一角に、こんなお店があるのです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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