■臨時情報-ウクライナ情勢
MLRS用クラスター弾ではなく155mm砲弾のもよう。
アメリカがウクライナへ供給するクラスター弾は榴弾砲などから射撃するDPICM :Dual-Purpose Improved Conventional Munitionとのこと。155mm砲弾ということですのでM-483A1多用途弾かM-864多用途弾と推測されます。一発当たりM-42子弾を48発内蔵していまして、またM-864多用途弾は不発弾の発生率を抑える設計を採用しています。
陸上自衛隊の03式多目的弾、既に全廃していますが155mm榴弾砲から射撃するクラスター弾として共通点がありますので比較しますと、M-107通常榴弾の制圧範囲は短径25mと長径45m程度に有効弾片を散布するとされている、対してクラスター弾である03式多目的弾は100m四方を制圧可能とのことで、一発で中隊効力射並となる面制圧が可能という。
クラスター弾について誤解されているのは不発弾により住民殺傷などを目的とした非人道的なもの、という誤解があります。03式多目的弾の場合ですと子弾そのものに自爆装置を備えていましたし、M-864多用途弾の場合は不発弾発生率を1%台に抑えていますので一発当たり不発弾が出ない場合もある、そもそも不発弾は味方にも脅威、避けねばなりません。
■NATO首脳会議
リトアニアの首都ビリニュスが世界の注目を集めている。
NATO首脳会議が11日からリトアニアの首都ビリニュスにおいてはじまり、我が国からは岸田総理大臣がG7首脳として参加しています。ただ、このNATO首脳会議に先立ち大きな一歩が有りました、それはロシアウクライナ戦争開戦後にNATO加盟を強く要望し全加盟国の同意が必要である為に見送られたスウェーデンNATO加盟にトルコが賛同に転じた。
トルコのエルドアン大統領は、懸案となっていたスウェーデンのNATO加盟問題について、従来の立場を変え議会にかけることを表明、これにより北欧の二か国では、加盟するフィンランドに続いてスウェーデンのNATO加盟が現実へ大きく前進することとなりました。この背景にはトルコ国内でテロ事件を繰り返しテロ組織指定されていたクルド労働者党のスウェーデン活動拠点問題などの双方の妥協があり、NATO加盟へ道筋が開かれました。
スウェーデンNATO加盟は、その軍事力とともに、ロシアのカリーニングラードとサンクトペテルブルクやムルマンスクを拠点とした軍事力へ、バルト海と北極圏に領域を有するスウェーデンのロシア軍事圧力に対抗する要諦となり、また第一次世界大戦におけるベルギーのように中立国が侵攻経路に用いられる懸念を払拭する点で大きな意味があります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
MLRS用クラスター弾ではなく155mm砲弾のもよう。
アメリカがウクライナへ供給するクラスター弾は榴弾砲などから射撃するDPICM :Dual-Purpose Improved Conventional Munitionとのこと。155mm砲弾ということですのでM-483A1多用途弾かM-864多用途弾と推測されます。一発当たりM-42子弾を48発内蔵していまして、またM-864多用途弾は不発弾の発生率を抑える設計を採用しています。
陸上自衛隊の03式多目的弾、既に全廃していますが155mm榴弾砲から射撃するクラスター弾として共通点がありますので比較しますと、M-107通常榴弾の制圧範囲は短径25mと長径45m程度に有効弾片を散布するとされている、対してクラスター弾である03式多目的弾は100m四方を制圧可能とのことで、一発で中隊効力射並となる面制圧が可能という。
クラスター弾について誤解されているのは不発弾により住民殺傷などを目的とした非人道的なもの、という誤解があります。03式多目的弾の場合ですと子弾そのものに自爆装置を備えていましたし、M-864多用途弾の場合は不発弾発生率を1%台に抑えていますので一発当たり不発弾が出ない場合もある、そもそも不発弾は味方にも脅威、避けねばなりません。
■NATO首脳会議
リトアニアの首都ビリニュスが世界の注目を集めている。
NATO首脳会議が11日からリトアニアの首都ビリニュスにおいてはじまり、我が国からは岸田総理大臣がG7首脳として参加しています。ただ、このNATO首脳会議に先立ち大きな一歩が有りました、それはロシアウクライナ戦争開戦後にNATO加盟を強く要望し全加盟国の同意が必要である為に見送られたスウェーデンNATO加盟にトルコが賛同に転じた。
トルコのエルドアン大統領は、懸案となっていたスウェーデンのNATO加盟問題について、従来の立場を変え議会にかけることを表明、これにより北欧の二か国では、加盟するフィンランドに続いてスウェーデンのNATO加盟が現実へ大きく前進することとなりました。この背景にはトルコ国内でテロ事件を繰り返しテロ組織指定されていたクルド労働者党のスウェーデン活動拠点問題などの双方の妥協があり、NATO加盟へ道筋が開かれました。
スウェーデンNATO加盟は、その軍事力とともに、ロシアのカリーニングラードとサンクトペテルブルクやムルマンスクを拠点とした軍事力へ、バルト海と北極圏に領域を有するスウェーデンのロシア軍事圧力に対抗する要諦となり、また第一次世界大戦におけるベルギーのように中立国が侵攻経路に用いられる懸念を払拭する点で大きな意味があります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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