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【京都発幕間旅情】岡崎城(愛知県岡崎市)二番煎じでも"大河ドラマ"がみたい

2023-01-22 18:25:46 | 旅行記
■岡崎城で歴史を叫ぶ
 月9でいいじゃないかというドラマよりも大河ドラマが観たいという一種の叫びの様な嘆きの様なものではあるのですが。

 岡崎城、徳川家康の城郭です。さて、その徳川家康を題材とした大河ドラマが放映されています、こうした愚痴のような発言は映画カテゴリで、と思われるかもしれませんが、大河ドラマについて、やはりなんといいますか、アレな仕上がりが残念ともおもうです。

 NHK,予算不足なのでしょうか中抜きが凄いのでしょうか、昨今は俳優が馬に乗れないし合戦シーンが予算不足でCGを巨大スクリーンに映し込んで手前に俳優をおく撮影をしている、つまり野外で撮影していない、これでは張り合いがない、それは内容にも及んでいる。

 第二北大路機関の写真と変わらないではないか、とCGについては少々残念に思うのですが、合戦シーン、日曜日のこの時間帯はバイオレンスだ、バイオレンスエヴァーガーデンだ、と迫る月曜日の憂鬱から血わき肉踊る戦闘を求めているわけではないのですけれども。

 撮影が室内で完結するものならば、別に激戦の戦国武将を題材にせずともよいのではないか、と考えてしまう。いや実際に城郭は実物を再現したものがあるのですから、江戸時代の政治決断や外交問題への臨む姿勢などを、しっかり研究し分り易く再現すれば、面白い。

 ポピュリズムの時代というべきでしょうか、日本では考えることは無駄なこととして短絡的な思考に、勢いだけで呼応するようになっている、これは余裕がないことなのですが、同時に余裕のなさが社会の退化を進めているが、全員一斉に退化すると危機に気づかない。

 徳川家康を題材にするにしても、ちょっと飛びすぎて歴史の全体像が把握できないものをそのまま、作家と脚本家の暴走に任せて意味不明の題材を、役者に大画面の前でやいのやいのさせた動画を一方的に配信して、NHKは半強制的に受信料をとっているという構図で。

 重厚な室内劇を中心に、例えば合戦のない安定した時代の飢饉や災害を前に為政者が議論するような、合戦描写を撮影できないならばそうした題材を選ぶ選択肢はあるように思うのですよね。例えば外交、例えば治水、為政者苦労と日本の政治システムのありようなど。

 鎌倉殿の13人、大河ドラマについては、この前回の作品もわかりやすくしようとするばかりにかえって、題材を広げすぎて調べなければならない歴史背景が薄くなり、踏み込んだ描写を映像化する程、原作者、はいないので脚本家、が研究を深められずにおわった、と。

 原作が無ければ大河ドラマは難しいものなのかな、大河ドラマは初期のものには、いや初期でなくとも実に61作を数える作品は錚々たる原作者の存在がありました、歴史小説は書き上げるには架空人物のものでさえも膨大な研究と資料が必要となる、重みがあるのです。

 大佛次郎の赤穂浪士、竜馬がゆくの司馬遼太郎、幾度も映画化された題材でさえある樅ノ木は残ったは山本周五郎、山岡荘八の春の坂道、いやはや読書が娯楽の一大体系を構成していた時代の原作は資料と調査の余力があり、此処に文章力が加わりますと迫力が凄い。

 吉川英治の新・平家物語なども映画の題材ともなりましたし、ノンフィクションで磨き上げた腕前の新田次郎は少し前に再放送となりました武田信玄、経済評論家の側面もあった堺屋太一の秀吉はしかし、豊臣家に関するいくつかの歴史小説を著し体系化しています。

 二番煎じと云われるかもしれないが、敢えて古い原作を忠実に過度に脚色しない脚本家に映像化させてみてはどうだろうか、別に面白いだけのドラマならばいくらでもあります、しかしそれえはなく大河ドラマを視たいのだ、という声をあたらめて提起したいのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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