北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

近海練習航海部隊 神戸港入港と歓迎行事

2007-03-24 12:15:55 | 海上自衛隊 催事

■神戸港の自衛艦

 海上自衛隊の艦艇について、徴兵などで海軍に在籍したことのある方々に聞くと一様に艦が美しく保たれていることに驚く。更に観艦式や展示訓練などで撮影した写真を見せると、艦隊行動の規律にも驚く人が多い。

Img_7681  ポートアイランドと神戸市内を結ぶ神戸大橋とともに艦隊を望見する。神戸入港を印象付ける写真である。

 神戸港に自衛艦、阪神基地に護衛艦が入港することは珍しくないものの、神戸港というと興味深いものがある。同時に今回は名古屋港には寄港しないというし、四日市港は沖留めの可能性があり一般公開はされないということであった。東京港は遠くて無理である。他方、神戸には友人知人も多く、丁度良い機会ということで神戸港に展開することとした。

 一般公開の行われる土日と比較検討した結果、一番多くのメンバーが集まるということでとりあえず、入港と接岸作業、そして歓迎セレモニーの様子を撮影したほうが、多くの人が行き来する一般公開当日よりも良いのではないかということで妥結した。

Img_7490  近海練習航海において培うシーマンシップについて、お教えいただいたので、まず最初に。この言葉は船舶の運用や整備に関する技術を示す技術的な用語であって、精神的は含まれていないということで、ただし、船乗りとしての躾やマナーは含むだろう、ということである。小生も海軍航空隊の生き残りが親戚にいることから、海軍精神と無意識に混同していることがあるが、海上自衛隊内部でも少なからず間違って使われている場合があるとのこと。

Img_7581  歓迎行事の様子、練習艦二隻、護衛艦一隻とともに幹部候補生達が整列している。残念ながら神戸港はやや霞んでいる。

 恐らく徒歩とか、朝食とかを考えず展開するべきであった、0830時に三ノ宮へ到着すれば接岸作業を見学できるだろうという打算は見事はずれたのは昨日の記事にてお伝えした。しかし、歓迎行事を撮影することが出来たのは幸いである。

Img_7593_1  花束を贈られた幹部候補生達。式典会場へは一般立ち入りは制限されていたが、第四突堤は通常、旅客船が寄港する埠頭とあって、見送りなどをおこなうテラスや展望食堂(?)、旅客ターミナルがあり、一般の立ち入りは制限されていない。

 歓迎行事は、神戸市長(正確には望遠レンズでは判別できず)の祝辞や自衛隊協力会、海上自衛隊を励ます会の代表者による歓迎の挨拶などが執り行われた。

Img_7497  練習艦“しまゆき”と護衛艦“さわぎり”、練習艦のヘリ格納庫に実習用講堂が設けられているのが見えるだろうか。なお、広角レンズにて撮影した為、満載排水量では750㌧も大きい“さわぎり”(接岸している艦)が“しまゆき”(外側に係留されている艦)よりも小さく見える。共に艦尾にはシースパロー対空ミサイルを搭載しているが、再装填用のレールを設けている“さわぎり”と、おそらく台車を用いるのであろう“しまゆき”の対比が出来る。

Img_7483  式典と並行して、練習艦、護衛艦では夜間電飾の準備が進められている。二本煙突の“あさぎり”型と一本の“はつゆき”型の特色が端的に現れている。

 “あさぎり”型は重心の低減やダメージコントロールなどの面からこの設計が用いられたということだが、その分後部マスト部分は排気熱を多く受けることになり、故障の原因となったとも聞いたことがある。

Img_7628  式典終了後、幹部候補生が帰艦し、乗員は大急ぎで転落防止の網を張ってゆく、続いて式典に参加した子供たちを対象に艦艇の一般公開が行われた。

 子供たちは、やはり艦に上がるタラップは怖いようで、なかには抱っこで乗艦という姿もあった。父兄同伴で乗艦という方もいらしたが、小生と同じく一眼デジカメ二台、ううむ只者では無いと見た(笑)。写真は“かしま”の76㍉砲の前で記念撮影をする様子。

Img_7644  ポートターミナルでは二隻を前から撮影できないということで、小生一行三名のうち、一名が所用にて撤収した後、二名が対岸の公園へ、神戸大橋を渡った。艦艇の姿もさることながら、先ほどまで撮影していた位置の様子がわかる。夜間電飾の撮影にはここはやや遠すぎるかもしれないが、ポートターミナルは立地に限界がある、最適の場所は神戸大橋で長時間露光撮影をするのが一番なのだろうが、カメラが落ちそうでお奨めできない。

Img_7673  望遠レンズにて圧縮効果を狙った写真、三隻が辛うじて収まっている。この写真からは、先ほど艦尾からの写真を掲載した二隻が目の前から写っており、艦橋構造物の相違が良くわかる一枚である。なお、甲板の乗員は夜間電飾の準備を行っている。

 この他、自衛艦だけではなく、反対側の突堤には海上保安庁のヘリコプター搭載巡視船“せっつ”が接岸していた。

Img_7705  写真は市役所展望ロビーからの撮影、ここを訪れた人たちも、「ああ、軍艦がいるね」、と口にしていた、やはり珍しいらしい。さてさて、艦艇の一般公開は本日と明日、そして今夜は昨日に引き続き夜間電飾が行われるとの事である。もしよろしければ、皆さんも週末に神戸を訪れてみてはいかがだろうか。

HARUNA

(本ブログに掲載した本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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