◆自衛隊関連行事
猛暑熱暑酷暑といわれた今年の夏です が、夕方には少しだけ不快度指数が下がり始めた、という印象でしょうか。そんな今週末は航空祭と展示訓練が行われます。
今週末ですが、ブルーインパルス50周年松島基地航空祭、在日米軍横田基地日米フレンドシップデイ2010、横須賀地方隊展示訓練伊勢湾マリンフェスタ2010が行われるほか、下関港で護衛艦いそゆき一般公開、宮崎県細島港では来週中にヘリコプター護衛艦ひゅうが、が一般公開されることとなっています。
宮城県松島基地は教育部隊である第4航空団が展開している基地であるとともに、ブルーインパルスの拠点基地でもあります。東北地方にある松島基地は冷戦時代、ソ連軍戦闘爆撃機の戦闘行動半径外にある基地という位置づけから、三沢基地や千歳基地が航空攻撃にて破壊された場合にこの松島基地を拠点として北海道上空の航空優勢を確保するという運用を想定していた基地。
.超音速のT2練習機が配備されていた時代にはT2を補助戦闘機として運用するという構想があったことも思い出します。その第4航空団には練習機として複座型のF2Bも配備されていて、T4練習機とともに迫力の機動飛行展示を期待したいです。そしてなによりも今年はブルーインパルス創設50周年。
浜松基地で空中戦を展開するための機動飛行研究班として発足したのがブルーインパルス、F86戦闘機を運用していたブルーインパルスはその後に超音速のT2練習機、そして現在のT4練習機と機種を換え、現在では航空自衛隊の顔として数多くの行事に参加する部隊となっています。過去には事故という厳しい記憶とともに今日に至ります。
ブルーインパルスの高い飛行能力というのは、言い換えれば航空自衛隊のパイロットとして選抜された要員の能力の高さと、こうした部隊運用を継続的に行う組織力、確実な飛行展示を支える地上要員の練度の高さ、そして極度の激しい飛行展示に使用される国産機の高い完成度を示すものとなっています。
結果、ブルーインパルスの飛行展示は広報としての位置づけとともに日本の防衛力の高さを諸外国に見せつけるという意味合いもあるわけです。実戦で培ったという能力ではなく、こうした形で見せつける抑止力というのは、日本らしい抑止力の一つの形といえるのではないでしょうか。
そんな松島基地へは、JR仙石線矢本駅かた徒歩15分。仙石線の輸送能力には限界があるので、ちょっとだけ不安ものこるのですが、鉄道ということで確実な交通手段なのかな、と。このほか駐車場も一定数、基地の外にもうけられていてこちらは0600から開放されるとのことです。かなり渋滞するので、鉄道の方が安全策なのかもしれませんね。駐車場から基地まではシャトルバスが運行されるとのことです。
横田基地日米友好祭フレンドシップデイ2010、今年も土曜日と日曜日に行われます。昨年の横田フレンドシップデイは嘉手納基地に前方展開していたF22戦闘機が二機、地上展示の為に参加しましたので来場者もF22に併せて22万(多分数字は無関係)とものすごい動員数を誇りました。
この分で行くとF35が日本で公開されるときには35万、・・・、いや海兵隊に配備されて岩国でF35が飛行展示するのでしたら35万というのもあながち冗談ではないか、・・・。閑話休題。昨年はF22に加えて在韓米軍烏山空軍基地かたU2偵察機が飛来しまして、上空を航過飛行を行い、会場を沸かせました。
F22戦闘機が二機も展示されるとあって、完全武装の空軍兵士が自動小銃を構え、緊張感が一瞬も途切れることがない地上展示でしたが、22万という膨大な来場者にたいして横田基地が余りにも広いことから人口密度はF22正面をのぞいてそこまで混雑したものではありませんでした。飛行展示もC130輸送機からの空挺降下やUH1の救難飛行等が行われた程度で航空祭のように最前列が最前線、という緊迫した状況もありませんでしたし、ね。
横田基地ですが、とにかく広いです。地上展示機がおかれている会場までも距離があるのですが、地上展示機がおかれているエリアも広い場所でして、そこにズラリと各種航空機が展示されます。米本土、グアム、ハワイ、韓国と所属する航空基地の広さから米軍の規模について深く考えさせられるとともに、A10攻撃機やF16戦闘機からC5戦略輸送機など並び、航空自衛隊、海上自衛隊、陸上自衛隊の機体も並びます。
最終日には花火打ち上げも予定されており、夜の空軍基地という非日常風景を花火が演出する、なかなかみれるものではありません。F22が飛来するのか、気になるところですが、小さな三脚とカメラ、三脚がなければ地面においた鞄の上で動かないようにカメラを固定してセルフタイマーで撮影すれば、意外と良く夜景写真が撮影できるでしょう。
入場はお早めに、午前中か午後一のあたりまでにいかないと地上展示機がみれないことがあります。エプロン地区の航空機展示地区は夜間、立ち入り禁止となりまして模擬店が並ぶ区画から撮影することとなります。天候によっては早めに地上展示機地区が閉鎖されることもあるので要注意ですね。一方で照り返しが厳しい基地内では熱中症にも要注意です。
米軍基地といえば、アメリカ風の食事で、横田基地ピザ、横田友好祭ステーキ、色水とは、というようなキーワードでこちらのブログへ来られる方も多いようです。ピザはかなり大きなものが12ドル、基地内では円高円安に関わりなく1ドル100円換算されているので1200円なのですが、無数に販売されています。かなりの行列なのに完売、という言葉がないのが米軍なのでしょうか、シンプルです。
ピザ、サラミとチーズがピザソースの敷かれたパイ生地の上でこんがりとしている。米軍ピザに慣れるといかにCMで流されているピザが邪道か、と思わされるのですが、横田基地のピザを基地見学の第一目的として、朝一に足を運んでたんまり購入してホクホク顔で帰路に就かれる方もいらっしゃいます。
そして米軍ステーキもボリュームがあって、ちょっとプラスチックのナイフとフォークでは切るのに厳しいこともありますが、おいしいです。・・・、が焼き手には得手不得手があり、堅すぎるものも焦げすぎもありますので、幾つかあるステーキ店を厳選して選ぶ必要があります。
色水とはスポーツドリンクのゲータレート。ゲータレートは日本でも自販機やコンビニでも売られているのですが、ほかの多くのスポーツドリンクと同じ薄い乳白色の飲料です。しかし、米軍基地で売られているゲータレードには色が付いているのですね、どうも日本では使えない着色料でもつかわれているようで、ケネディ大統領の時代以来あの食品に厳しいアメリカで売られているので問題はないのでしょうが、ちょっとびっくり、しかも色が違っても味は同じでさらにびっくりです。
そんな横田基地へはJR青梅線牛浜駅から徒歩20分です。20分も歩いて迷子にならないか心配やもしれませんが、実際に行くとわかるのですが、明らかに基地へ行く方が延々と続いているので、続いて歩いてゆけば、迷うことはないのでは、と思います。迷った場合は近所の方に聞いてみてください。西武新宿線拝島駅からも徒歩20分とのこと。そうとしらずに当方、昨年は西武線からJR線に乗り換えて行きました。横田基地では手荷物検査がありますので、ステーキを食べるためにとはいえ刃物は持ち込まないように。身分証があると便利です。
伊勢湾展示訓練。横須賀地方隊が行う展示訓練ですが、明日、伊勢湾上で実施され、明後日は艦艇一般公開が行われます。参加艦艇は名古屋港と四日市港に既に入港していて、名古屋港は金山総合駅乗り換えで地下鉄名古屋港駅からほど近いガーデンふ頭、四日市港は霞ケ浦地区に入港します。こちらは明日の展示訓練がチケット必要、日曜日の一般公開が自由見学です。
地方隊展示訓練とは、地方隊が管理する基地の所属部隊を中心に洋上で各種任務遂行能力の展示を行い、主権者たる国民へ海上自衛隊の能力の高さを理解してもらう事と、その任務の意義や装備する護衛艦を始めとした艦艇、哨戒機を始めとした航空機を展示することが目的です。
展示訓練に参加する艦艇は、名古屋港に砕氷艦しらせ、護衛艦こんごう、護衛艦しらゆき、掃海母艦うらが。四日市港に護衛艦ひゅうが、護衛艦しらね、掃海艦つしま、多用途支援艦えんしゅう、特務艇はしだて、試験艦くりはま、掃海艇すがしま、掃海艇のとじま、輸送艇2号となっています。
明日の体験航海は7月20日締め切りの応募抽選制なのですが、日曜日にはこれら艦船を一般公開する伊勢湾マリンフェスタが行われます。四日市会場はJR富田浜駅か近鉄霞ケ浦駅が最寄りでシャトルバスが運行されるようですので、日曜日午前中にこちらを見学して、ここから名古屋まで不通と急行を乗り継いで35分、名古屋から金山まで5分、金山から名古屋港駅まで15分、午後に名古屋港の艦船を見学、というのがいいかもしれません。
しかし展示訓練、今年は横須賀地方隊が実施するのみのようなのですが、舞鶴地方隊の新潟展示訓練、呉地方隊の大阪湾展示訓練、大湊地方隊の石狩湾展示訓練、佐世保地方隊の博多湾展示訓練、ともに事業仕分の広報予算縮減という影響を受けたようです。ううむ、公務員人気で倍率は上昇していても艦船乗り組みといった厳しい現場に名乗りを上げる方は減っているようで、そういう人材を発掘するのも展示訓練ですから、ね。
このほか下関港で護衛艦いそゆき一般公開が予定されていて、広島宇品港では訓練支援艦てんりゅう体験航海。護衛艦ひゅうが、は伊勢湾展示訓練終了とともに、月曜日に名古屋港を出航、今度は宮崎県へ一般公開の為、向かうとのことです、口蹄疫で大打撃を受けた宮崎、日向の地を護衛艦ひゅうが、が激励に行く、という印象ですね。こちらについての詳しい情報は、リンク先の地方協力本部HPの情報をごらんください。
◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関