イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

揺れながら走る逞しさ!

2008-08-07 | 第八章「魂と聖霊」

 心理学者エリクソンの8つの人格形成の発達という理論は、自分の人生に当てはめてみても、実に的を得ていると思う。その中で13-22歳を、忠誠心(アイデンティティ、自己混乱感)の時期と考え、その最中の高校生時代(私の場合は浪人時代を含む)を考えると楽しい。

 私が入学した、都立日比谷高校は想像を絶する世界であった。私は悪名高い学校群1年生であったが、校風は自由で自立・自律を尊び、100分授業、土曜日が隔週休み、一年中なにかの行事で遊べる変わった校風を楽しませて頂いた。

 「赤頭巾ちゃん気をつけて」という庄司薫氏の芥川賞受賞の小説があるが、当時の雰囲気を正確でないにしろ(氏は当時30歳台)伝えている。インターネットで先ほど調べたら、内田樹氏を見つけた。殆どお話したこともなかった一年上の先輩であったが、校内雑誌の「星稜」に寄稿され、2年で退学したことは私たちの年代では伝説となっていた。早速アマゾンで著書を購入させていただく。

 高校1年の時にA君が自殺した。同じ中学出身ということもあり、目蒲線でA君の家に弔問に行ったことを思い出す。目蒲線は、大学受験で目指した東京工大の思い出もある。当時、写真のように緑の電車だった目蒲線。自分のアイデンティティは混乱しつつも、生き抜いて来られたのは建築科に進む夢をもっていたからだと思う。揺れながらもしっかり走る目蒲線のようであった。

 高校3年生の時は、バリケード封鎖、そして学校側の長期ロックアウトということで、終始したように思う。そして卒業し大学受験をしたが、合格点の2/3程度しか取れなかった。ただ今考えると、この受験勉強への逃避や退行が、自分を救ってくれたように思う。

 当時は、人の防衛機制を逃げているとか、欺瞞だと攻撃する風潮があったが、心の健康の面では最悪で、それ自体暴力的であると思う。革命というのはそういうものかもしれないが・・・

 1970年の予備校時代。三島由紀夫氏が家の近くで割腹自殺をした暗い事件もあり、万博で賑わった年でもあった。今考えれば、気楽な逃避と退行の一年でもあった。犬死しないためには、心の防衛機制の良い面を大事にすることはとても重要であることを改めて確認した。

<パラダイムと景色4/4>

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