私もそうであるが、日々の暮らしの中で、じっくり自分の内面と向き合い、静かに考えることは殆どない。しかも、今まで述べたような構え(②~⑱))で、のんびりと考えることは意識しない限りできない。
昨日のAさんのカルテの状態の中から、傾聴に徹しながら(一人の場合は自問自答で)、深く感情や思考と向き合っていると、ふと腑に落ちるように自力で問題解決していくようだ。
以下は昨日の問題の把握のところと、傾聴を何回か積み重ね終結したところ(カウンセリングの前と後といってもよいが)である。
当初の状態
1.不安(不満)・・・理想:深夜の電話は、すべきでない。
感謝:子供も、それなりに気を使っているのは有難い。
2.不安(焦り)・・・理想:早く寝て、良い仕事をすべき。
感謝:こうして、横になれるだけでも有難いが。
3.不安(寂しい)・・理想:不明(寝入りばなの話し声に変になる)
感謝:不明
終結時の状態
1. 不安(ちょっと心配)・・・理想:時代も変わり、人への気配り
健康への配慮は必要だが、深夜の電話もあってよい。
感謝:子供も意見を聞き入れ、変化して嬉しい。
2. 平安・・・理想:家族との団らんも大事にして、日常の生活を
早寝早起きから普通にすべき。
感謝:時間をずらすことで、新たな生き甲斐ができたようだ。
3. 不安(寂しい)・・理想:不明(寝入りばなの話し声に変になる)
感謝:不明
3の補足説明であるが、夜の寝入りばなの件であるが、幼いころの生育史(例えば両親や分離不安など)に関係するのかとも思うが、何か日本人の古来からの夜に関するイメージがあるように感じる。日本人の古来からの夜のタブーはいったい何なんだろう・・・
Aさんは、こんな風に悩みと向き合っていかれ、統合されてきた。今回で、「こころの援助を考える」は終結を迎えた。毎日沢山の方(ブログの分析機能で調べると、この2週間で約2500人の方が読んで頂いている)、本当に感謝である。また、このシリーズは植村高雄先生の「生き甲斐の心理学」を毎日参照してきた。是非とも、ブログの左上の「生き甲斐の心理学」をクリックいただき、アマゾン等でお買い求めいただければ、私も嬉しいです。
さて、次は「こころを鍛える」を書いて行きます。
(こころの援助を考える⑳(1億2千万人のための生き甲斐の心理学) 21/60)
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