辛淑玉さんは愛媛の歴史教科書採択反対の裁判をやっているグループの招きで松山にやってきたのだが、それ以前から彼らのグループを取材していたらしい。辛さんの話を聞いていて、しきりに運動が市民として自立したものであることおよび自分たちの目線でやられていることが彼らの運動の秘訣なのではないかと考えた。
彼らがいかがわしい人だとまでは思わないが、世間的な常識からいってかなり破格の人たちであることは確かである。そして、彼等はやはり戦後民主主義が生んだ人たちであるとも思った。
世界的な注目を集めていることを辛さんの話で知ったことが、彼らに自信を与えたことも確かなようだ。これは辛さんがアメリカや韓国で聞いてきたことによるのだが、期せずして新しい運動の形態を作り出しているとの評価がなされたことは注目すべき点であった。