書庫のスペースがなくなって泣く泣く書籍の一部を処分しようとしている。100冊くらいだろうか。ある古本屋に見積りをしてもらったら、およそ2万円との評価を得た。これを購入するに要した費用は数十万円だったろうか。
実はスペースの問題よりも庭につくった書庫に入れておいた本の一部が虫に食われたことが処分をしようと思った動機である。虫に食われた本はもともと亡父の蔵書で、実家で捨てるところだったが、私が持ち帰ったといういきさつがあった。妻には嫌みを言われて「いつも本を捨てるぞ」と言われている。
ドイツ語やフランス語のラジオやテレビのテキストが30年分くらいかそれ以上にたまっているので、嫌みを言われても仕方がないところもあるのだが、それにしてもまだそれらはもっておきたいと思っている。というのはその内にそれらからデータベースをつくろうと密かに思っているからである。
でもそんなことは妻には通用しない。現に書庫が満杯に近くなっているのも事実である。だが、義父の骨董の壷や皿を大事大事にとっている彼女も私から見たら同じようなものだ。私には骨董の趣味はないから、それらは二足三文なのである。
こうしていつも妻と私のせめぎ合いは続く。