物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

英語会話と英語文法

2008-02-18 11:44:13 | 学問

ごく最近のNHKの英語会話でのお薦めは大西泰斗先生の「心で感じる英文法」である。なかなか身にはつかないが英語を母語としている人の感覚が少しづつときほぐされて解説されている。

いままでにもこれに似たことを主張された英語の先生は居たのかもしれないが、その主張が徹底している。学校英文法からはるか遠くになってしまった身には眼から鱗がおちた。

そういえば、昔竹村健一の「英語会話1週間」だったかを読んでひょっとしたら、本当に1週間で英語を話せるようになるのではと淡い期待をもったりした。

彼はMay I have--- ?  Will you---? 等のいくつかのフレーズを覚えれば英語会話はできるという主張でそれはなかなか新鮮だった。

そのとき思ったのは、しかし相手のいうことは簡単に聞き取れるようにはならないということだった。そのときから比べれば,私の英語の聞き取りのレベルも随分上がっているはずだが、でもまだ十分に英語を聞き取れるレベルには至っていない。


宇宙と物質、その一様、等方性

2008-02-18 11:40:47 | 物理学

いま急に思い出したのでメモしておく。

湯川秀樹監修の岩波講座「物理学の基礎」はだいぶ以前に出た本だが,この中の古典物理学の力学のところに豊田利幸先生が弾性体の力学と相対論を同時に学ぶような趣旨でテンソルについて書いている。これは優れた観点である。

弾性体力学での、物質の等方性、一様性の仮定は、宇宙論での宇宙の等方、一様性の仮定とまったく同じであり,同じ仮定がまた結晶学でも使われている。人間はその対象分野は違っても同じ仮定から、その理解を始めている。

たとえば、宇宙の分野での独自な理解の仕方を結晶学や弾性体力学へと応用して、これらの分野の理解を進める。またはその逆の試みがされてもいいのではないかと思った。

よくは知らないが,レッジェポールで有名なReggeはそういう趣旨で重力論を展開したことがあるらしい。

もちろんいつまでたっても、等方性と一様性の仮定から離れられないのならば,物性物理学の進歩はないだろう。

現在では一様でない物質とか結晶とかも、現代の物性物理学では同様に対象にされている。格子欠陥とかアモルファスなどが主な研究の対象になっている。

(2013.2.20付記) 表現が未熟であったので、趣旨がはっきりするように文章を改めた。どこをどのようにという記録は取らなかったが、より趣旨をはっきりさせたつもりである。

この文章を検索されて、読んだ方がいたことがその契機となった。感謝をしたい。