現在のところベクトル解析に関心を持っている。それで昨夜も読み返したのが、表題にも書いた上野和之『ベクトル解析』(共立出版)である。
この本が抜群にいい。現時点における、ベクトル解析のテクストの決定版であると言っていいであろう。もし、これからベクトル解析を学ぶという人がいたら、絶対にこの本を推薦したい。
ちょっと気になったのはテンソル積のルールが例示されているだけで説明がないことである。
しかし、その欠点は何ほどのことがあろうか。この本のいいところと比べれば。本の定価は税抜きで2,300円だから高くはない。こういういい本は売れてほしいし、きっと売れているだろう。ひょっとして、数万部単位のベストセラーかもしれない。
字も大きいし、印刷もその図を含めた構成もきれいである。読んでいて気持ちがよい。頭の明瞭な方なのであろう。上野さんという方は。