なんでも完璧とはいかないものだ。いや、これは実感である。
小著『四元数の発見』の第4章の記述を一部を修正したほうがよいとわかった。いや、この章の記述がまちがっていたわけではない。よりよい説明があると気づいただけだ。
その上に四元数による空間回転の表示から得られた、直交変換の行列Rがdet R=1であることもきちんと示しておきたい。これは私のノートには最近チェックをすでにしてあるのだが、その計算の大筋も書いておいた方がいい。
自分でいうのもはばかられるが、四元数の本で私の本ほど高校生くらいの数学と行列の積を知っていれば、四元数の初歩が誰でもわかるように書いた本はないだろう。
そして、この本に全精力を注いだつもりだったが、時間が経過して見るとまだまだ未熟なところが露呈してくる。
そして「修正したいところ全部修正したとして、どれくらいわかりやすくなるの?」と反問されると、それは読者の判断に待ちたいとしか言えないのだから、インパクトに欠けるだろうか。
もっとも本の出版は出版社の利益も確保しなければならないので、大幅に本を修正するのは難しい。これは私の希望だけではどうにもならないところがある。