昨日のNHKのテレビとか今日の新聞で谷川さんの死が伝えられた。
この詩人の優れたところは私などが言うまでもあるまい。朝日新聞に11月17日に谷川さんの詩が載っていたのだが、それより数日前に死去していたらしい。
最後の詩のタイトルは「感謝」であった。死を恐れるというよりも好奇心をもっていたという。
ただそういう優れた詩人の生存にもかかわらず、世にはロシアのウクライナ侵攻があり、イスラエルのガザ攻撃がある。
どうも権力的な政治家の行為とか思考が背景にあり、谷川さんのような優れた詩人の存在にも拘らず、戦争は一向になくならない。
羽仁五郎ではないが、そういう悲惨を防げない時代の文学とはなにかと問いたくなる。いや、文学がわるいわけではなかろうが、そう悪態もつきたくなるではないか。
人を支配したいとかわがままをしたいという、権力欲にはまったく困ったものだが、人にはそれを支えてしまう傾向もないわけではない。自戒すべきかもしれない。