来春の甲子園大会の出場校を事実上決定する秋季全道高校野球大会決勝戦を円山球場で観戦してきました。
決勝はこれまでそれぞれ4回の戦いを制して勝ち上がってきた小樽北照高校 VS 駒大岩見沢高校の対戦です。
試合開始1時間半前に球場に入りましたので、三塁側ベンチ(駒岩校側)の直前に座り、試合前の両校の様子からじっくり観戦しました。
試合前の両校の様子は明らかに対照的でした。
何をするにも準備の早い北照に対して、のんびり構える駒岩といった構図です。
11時10分、北照は大きな声を掛け合いながらコンディショントレーニングが始まりました。
目の前の駒岩の選手たちは何をするでもなくどこかのんびりしています。
北照がトレーニングを開始して10分を過ぎても談笑している駒岩の選手に私は思わず聞いてしまいました。「どこか別のところでトレーニングしてきたのか?」と・・・。すると「いや、これからです」という答えが返ってきました。
北照から遅れること20分、試合開始1時間前の11時30分になりようやく駒岩が動き出しました。しかも特に大きな声をだすこともなく・・・。(トレーニング後半には大きな声が出ていましたが)
駒岩はきっかり15分間をコンディショントレーニングに費やしました。それに対して北照は25分間です。
駒岩はこの後もいつものルーティンどおりといった感じで、5分間でシューズを履き替え、11時50分からキャッチボールを5分間、そして一息ついて12時からシートノックという流れで準備を進めました。
北照はその間も、トスバッティングをしたり、素振りをしたり、投球練習をしたり、ととにかく入念に準備します。
駒岩はそれらを全て省きました。特に投球練習を全くしなかったのには驚きました。投手の疲労を考えてでしょうか。
私の目から見ると、気負う北照 VS 悠然と構える駒岩という図式に見え、勝負の行方を予感する動きにも見えました。
以下、試合の展開を私的に分析してみたいと思います。
勝負の綾は5回の攻防にあったと私は見た。
つまり、5回表、駒岩はエース板木は二塁野選、一塁悪投と一人芝居で北照に1点を献上した。
これはこの大会で駒岩が相手に与えた初めての失点であり、板木ががっくりと気落ちした場面である。すかさず、主将の捕手松本がタイムを取り、板木の気持ちを落ち着かせたことで後続を無難に抑えた。
対する5回裏の駒岩の攻撃は無死1・2塁のチャンスだったが、次打者が併殺に討ち取られチャンスはついえたかに見えた。しかし、駒岩はバッテリーがホッとした隙を突き、連打を集めて3点をもぎ取り、4対1として絶対的優位に立った。
ところが、勝負は後半に二転三転し、ご承知のように延長10回裏、駒岩の伏兵高橋選手のサヨナラホームランという劇的なサヨナラ劇で駒岩に凱歌があがった。
この試合、私は前述したように駒岩ベンチのすぐ前で観戦したため、ベンチの様子が手に取るように分かった。
そのベンチが終始明るかったことが印象的であった。
それは偏に佐々木監督の振る舞いにあると私は見た。
プレイに成功したときはもちろん、失敗しても満面の笑みで迎えるのである。
豪放磊落で知られる佐々木監督であるが、そのベンチの指揮はさらに明るさを増したようである。
そのため選手の顔からは終始笑顔が絶えず、それがリラックスした好プレーに繋がったのではと思う。
長い監督生活で現代っ子の力を発揮させる術を会得したベテランの味ということだろうか。
このように野球を観戦したのは、ほとんど初めてという経験であったが、現場でなければ味わうことのできない楽しさを実感した。
水野晴郎さん流に言うと「いゃ~、高校野球って本当にいいもんですねぇ~」といった感じである。
※写真はインニング間で佐々木監督から指示を受ける駒岩ナインです。
決勝はこれまでそれぞれ4回の戦いを制して勝ち上がってきた小樽北照高校 VS 駒大岩見沢高校の対戦です。
試合開始1時間半前に球場に入りましたので、三塁側ベンチ(駒岩校側)の直前に座り、試合前の両校の様子からじっくり観戦しました。
試合前の両校の様子は明らかに対照的でした。
何をするにも準備の早い北照に対して、のんびり構える駒岩といった構図です。
11時10分、北照は大きな声を掛け合いながらコンディショントレーニングが始まりました。
目の前の駒岩の選手たちは何をするでもなくどこかのんびりしています。
北照がトレーニングを開始して10分を過ぎても談笑している駒岩の選手に私は思わず聞いてしまいました。「どこか別のところでトレーニングしてきたのか?」と・・・。すると「いや、これからです」という答えが返ってきました。
北照から遅れること20分、試合開始1時間前の11時30分になりようやく駒岩が動き出しました。しかも特に大きな声をだすこともなく・・・。(トレーニング後半には大きな声が出ていましたが)
駒岩はきっかり15分間をコンディショントレーニングに費やしました。それに対して北照は25分間です。
駒岩はこの後もいつものルーティンどおりといった感じで、5分間でシューズを履き替え、11時50分からキャッチボールを5分間、そして一息ついて12時からシートノックという流れで準備を進めました。
北照はその間も、トスバッティングをしたり、素振りをしたり、投球練習をしたり、ととにかく入念に準備します。
駒岩はそれらを全て省きました。特に投球練習を全くしなかったのには驚きました。投手の疲労を考えてでしょうか。
私の目から見ると、気負う北照 VS 悠然と構える駒岩という図式に見え、勝負の行方を予感する動きにも見えました。
以下、試合の展開を私的に分析してみたいと思います。
勝負の綾は5回の攻防にあったと私は見た。
つまり、5回表、駒岩はエース板木は二塁野選、一塁悪投と一人芝居で北照に1点を献上した。
これはこの大会で駒岩が相手に与えた初めての失点であり、板木ががっくりと気落ちした場面である。すかさず、主将の捕手松本がタイムを取り、板木の気持ちを落ち着かせたことで後続を無難に抑えた。
対する5回裏の駒岩の攻撃は無死1・2塁のチャンスだったが、次打者が併殺に討ち取られチャンスはついえたかに見えた。しかし、駒岩はバッテリーがホッとした隙を突き、連打を集めて3点をもぎ取り、4対1として絶対的優位に立った。
ところが、勝負は後半に二転三転し、ご承知のように延長10回裏、駒岩の伏兵高橋選手のサヨナラホームランという劇的なサヨナラ劇で駒岩に凱歌があがった。
この試合、私は前述したように駒岩ベンチのすぐ前で観戦したため、ベンチの様子が手に取るように分かった。
そのベンチが終始明るかったことが印象的であった。
それは偏に佐々木監督の振る舞いにあると私は見た。
プレイに成功したときはもちろん、失敗しても満面の笑みで迎えるのである。
豪放磊落で知られる佐々木監督であるが、そのベンチの指揮はさらに明るさを増したようである。
そのため選手の顔からは終始笑顔が絶えず、それがリラックスした好プレーに繋がったのではと思う。
長い監督生活で現代っ子の力を発揮させる術を会得したベテランの味ということだろうか。
このように野球を観戦したのは、ほとんど初めてという経験であったが、現場でなければ味わうことのできない楽しさを実感した。
水野晴郎さん流に言うと「いゃ~、高校野球って本当にいいもんですねぇ~」といった感じである。
※写真はインニング間で佐々木監督から指示を受ける駒岩ナインです。