ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。
「厚床パス」に続いて「別当賀パス」を歩いた。このシリーズでは何度もワイルドという言葉を使っているが、今回歩いた三つのパスの中で別当賀パスは最もワイルド感満載のルートだった。
※ 別当賀パスはマップに記した赤線のように南北に往復するルートだった。
「厚床パス」を終え、車で20分ほど移動して別当賀駅に着いた。厚床では晴れていたのだが、別当賀まで来ると霧が立ち込め肌寒いくらいだった。
「別当賀パス」は別当賀駅から太平洋岸までを往復するコースだった。
14時20分、片道約5Kmの行程は夕方までに帰るにはちょうど良い距離である。
※ 小さな客車を利用した小さな小さな別当賀の駅舎だった。
別当賀駅は写真のように小さな客車を利用したものだろうか、列車待ちの人たちの雨風を避ける程度の小さな駅舎だった。もちろん周りに人影は見えなかった。
さっそく駅からウォークを開始する。初めは簡易舗装の農道を真っ直ぐ海側に向かって南進する。海霧だろうか、細かな霧が降っていてメガネを曇らせる。しかし、雨具を装着するほどではない。
※ 根室フットパスのルートには所々に写真のような案内の標識があったが、余りにも少ない。
※ ルートの始まりはご覧のような簡易舗装の道だった。
道端に石碑が見えた。見ると「別当賀法務所跡」と刻まれている。
「えーっ、こんな田舎(失礼!)に法務関係の役所があったの!?」と驚いた私は帰宅してから調べ始めた。
ウェブ上で調べても「法務所」が何か分からない。思い余って札幌法務局にも訪ねたが法務局でもはっきりしなかった。思い直して写真をもう一度見てみると、「別当賀法務所跡」という文字の横に「浄土宗北斗山大徳寺」という文字もあった。そこで札幌の浄土宗のお寺に問い合わせたところ、はっきりした答えではなかったが、「お寺の事務所などを法務所という言い方をすることもある」という答えをいただいた。どうやら石碑は寺社跡ということで一件落着とした。
※ 確かに法務所跡と見えるでしょ?私はその文字に釘付けとなってしまった…。
この「別当賀パス」にも「厚床パス」のように三つのゲートがあった。ただマップには「ゲート」という表示だけで「キッシングゲート」とは表示していなかった。その理由は後から判明するのだが…。
コースは簡易舗装からじゃり道に変わったが、牧草地帯を横目に進むが霧のため遠くは霞んで遠望が利かない。
※ ルートは舗装からじゃり道に変わりました。
※ 遠くは霧に霞んで見通せません。
そうしているうちに第一のゲートに出くわした。この第一のゲートは「厚床パス」にあったようなキッシングゲートの作りをしていた。第一のゲートを通過すると森林地帯に入った。マップによると国有林となっていた。この林の中で帰り道、私は牛と遭遇する恐怖体験を味わうことになるのである。
※ 厚床パスで見たのと同じようなゲートでした。
※ この国有林内の道は復路に牛と遭遇し肝を冷やしたところです。
※ 国有林とはいっても高い木はそれほど見当たりませんでした。
森林地帯は1.5Kmもあっただろうか? 森林地帯を抜けたところに第二のゲートが待っていた。ところが!!
いつものような人が通ることができるようなゲートがなく、行く先は有刺鉄線で阻まれていたのだ。どこかに抜け道があるはずだ、と思い周りをいろいろ探したが見つからない。ゲートには赤い看板に日本野鳥の会の注意書きが書かれてある。しかし、その横には確かにフットパスの表示も出ている。ここまで来て引き返すわけにはいかない。周りに誰もいないことを幸いに私は有刺鉄線を乗り越えることにした。60ウン歳には難しい芸当だったが、怪我なく乗り越えることができた。(後で知ったことだ。このゲートを抜けるにはフットパス事務局から鍵を借りて通り抜けるようになっているということだった。そのことがマップに記載されていないのは残念だった。)
※ 問題の第二ゲートです。困惑した末に有刺鉄線が巻かれたゲートを飛び越えました。
こうして第二のゲートを越え、日本野鳥の会が指定する鳥獣保護区の中を進み海を目ざしたのだが、私には一羽の鳥も目にすることがなかった。
そしてこの根室フットパス最大の難関が私の前に立ちはだかっていた…。
※ ルートは向こうの丘の上まで続いています。
(続きは後編に)
「厚床パス」に続いて「別当賀パス」を歩いた。このシリーズでは何度もワイルドという言葉を使っているが、今回歩いた三つのパスの中で別当賀パスは最もワイルド感満載のルートだった。
※ 別当賀パスはマップに記した赤線のように南北に往復するルートだった。
「厚床パス」を終え、車で20分ほど移動して別当賀駅に着いた。厚床では晴れていたのだが、別当賀まで来ると霧が立ち込め肌寒いくらいだった。
「別当賀パス」は別当賀駅から太平洋岸までを往復するコースだった。
14時20分、片道約5Kmの行程は夕方までに帰るにはちょうど良い距離である。
※ 小さな客車を利用した小さな小さな別当賀の駅舎だった。
別当賀駅は写真のように小さな客車を利用したものだろうか、列車待ちの人たちの雨風を避ける程度の小さな駅舎だった。もちろん周りに人影は見えなかった。
さっそく駅からウォークを開始する。初めは簡易舗装の農道を真っ直ぐ海側に向かって南進する。海霧だろうか、細かな霧が降っていてメガネを曇らせる。しかし、雨具を装着するほどではない。
※ 根室フットパスのルートには所々に写真のような案内の標識があったが、余りにも少ない。
※ ルートの始まりはご覧のような簡易舗装の道だった。
道端に石碑が見えた。見ると「別当賀法務所跡」と刻まれている。
「えーっ、こんな田舎(失礼!)に法務関係の役所があったの!?」と驚いた私は帰宅してから調べ始めた。
ウェブ上で調べても「法務所」が何か分からない。思い余って札幌法務局にも訪ねたが法務局でもはっきりしなかった。思い直して写真をもう一度見てみると、「別当賀法務所跡」という文字の横に「浄土宗北斗山大徳寺」という文字もあった。そこで札幌の浄土宗のお寺に問い合わせたところ、はっきりした答えではなかったが、「お寺の事務所などを法務所という言い方をすることもある」という答えをいただいた。どうやら石碑は寺社跡ということで一件落着とした。
※ 確かに法務所跡と見えるでしょ?私はその文字に釘付けとなってしまった…。
この「別当賀パス」にも「厚床パス」のように三つのゲートがあった。ただマップには「ゲート」という表示だけで「キッシングゲート」とは表示していなかった。その理由は後から判明するのだが…。
コースは簡易舗装からじゃり道に変わったが、牧草地帯を横目に進むが霧のため遠くは霞んで遠望が利かない。
※ ルートは舗装からじゃり道に変わりました。
※ 遠くは霧に霞んで見通せません。
そうしているうちに第一のゲートに出くわした。この第一のゲートは「厚床パス」にあったようなキッシングゲートの作りをしていた。第一のゲートを通過すると森林地帯に入った。マップによると国有林となっていた。この林の中で帰り道、私は牛と遭遇する恐怖体験を味わうことになるのである。
※ 厚床パスで見たのと同じようなゲートでした。
※ この国有林内の道は復路に牛と遭遇し肝を冷やしたところです。
※ 国有林とはいっても高い木はそれほど見当たりませんでした。
森林地帯は1.5Kmもあっただろうか? 森林地帯を抜けたところに第二のゲートが待っていた。ところが!!
いつものような人が通ることができるようなゲートがなく、行く先は有刺鉄線で阻まれていたのだ。どこかに抜け道があるはずだ、と思い周りをいろいろ探したが見つからない。ゲートには赤い看板に日本野鳥の会の注意書きが書かれてある。しかし、その横には確かにフットパスの表示も出ている。ここまで来て引き返すわけにはいかない。周りに誰もいないことを幸いに私は有刺鉄線を乗り越えることにした。60ウン歳には難しい芸当だったが、怪我なく乗り越えることができた。(後で知ったことだ。このゲートを抜けるにはフットパス事務局から鍵を借りて通り抜けるようになっているということだった。そのことがマップに記載されていないのは残念だった。)
※ 問題の第二ゲートです。困惑した末に有刺鉄線が巻かれたゲートを飛び越えました。
こうして第二のゲートを越え、日本野鳥の会が指定する鳥獣保護区の中を進み海を目ざしたのだが、私には一羽の鳥も目にすることがなかった。
そしてこの根室フットパス最大の難関が私の前に立ちはだかっていた…。
※ ルートは向こうの丘の上まで続いています。
(続きは後編に)